多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

計算機のカシオ、創業時に作っていたのは謎のリング?

CBCラジオ『多田しげおの気分爽快!!~朝からP•O•N』の水曜日に放送されているコーナーが、「ルーツ・オブ・カンパニー」。

日本で名だたる企業の知られざるルーツ、「この会社、もともとは〇〇を作っていた」というエピソードを紹介しています。

11月8日放送で紹介した企業は、カシオ計算機。
「CASIO」の名称で知られますが、企業名は創業者の樫尾忠雄氏の姓から来ています。

現在の会社の名前には「計算機」とついていますが、樫尾氏が東京都三鷹市に樫尾製作所という会社を起こした時は、まったく別のものを作っていました。

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最初に作っていた物

樫尾氏は高校卒業後に旋盤工として働き始めましたが、腕が良かったため独立して、1946年(昭和21年)に兄弟で樫尾製作所を創業しました。

その時に樫尾氏が発明して作ったのが、指輪パイプ。

「指輪パイプ」と聞いても、多くの方はどのような物なのかピンと来ないものと思われます。

戦後間もない頃、タバコは貴重な物でした。
できる限り根元まで吸いたいという方のために、パイプにタバコを刺して吸うことによって、手で持つ部分も吸えるようになるというわけです。

そして「指輪パイプ」とは、パイプを指輪の上にくっつけた商品なのです。
指輪にパイプを付けることでパイプを持つ手が空くため、仕事をしながらタバコが吸えるわけです。

電卓の進化

この「指輪パイプ」が大ヒットし、大きな利益を得た樫尾製作所。
樫尾氏は次の商品開発を考えていた時、1949年(昭和24年)に銀座で開催された「第1回ビジネスショウ」で外国製の電動計算機を見ました。
「これからの時代は自動計算機だ」と思いつき、兄弟で分業しながら新しい機械の開発に着手しました。

そして1954年(昭和29年)に小型電気式計算機の試作品を作り、3年後に世界初の小型純電気式計算機を商品化しました。

さらに1965年(昭和40年)には電子式卓上計算機、いわゆる「電卓」を発売しました。

この時点で現在のCASIOのイメージと重なるようになってきました。
さらに開発を進め、1972年(昭和47年)には世界初のパーソナル電卓「カシオミニ」を発売。

当時主流だった計算機の4分の1の大きさ、価格は3分の1に抑えられた商品で、各家庭でも自動計算機がある時代が到来しました。
「カシオミニ」は発売から1年足らずで100万台を販売する大ヒット商品となりました。

今も根強い人気を誇る腕時計

その後も計算機のみならず、電子腕時計や電子辞書、電子楽器などさまざまな分野の商品を開発。

特に腕時計のG-SHOCKは人気を博し、発売から30年以上経った2017年には世界累計出荷数が1億個を突破するなど、世界でも有名な電子機器メーカーとなっていきました。

レア物がブームとなったG-SHOCK、現在も根強い人気を誇っています。

そんなCASIOですが、最初は計算機とはまったく異なる指輪パイプを作っていたということです。
(岡本)
 
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2023年11月08日08時13分~抜粋

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