多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

ヒトの祖先の可能性も?肺呼吸する不思議な古代魚「ハイギョ」

『多田しげおの気分爽快!!~朝からP•O•N』(CBCラジオ)、毎週木曜日の「愛ちゃんと木村先生」は、加藤愛アナウンサーが、三重大学大学院 生物資源学研究科 名誉教授でおさかな博士の木村清志先生から魚に関するあれこれを学ぶコーナーです。

11月2日の放送では、「ハイギョ」を取り上げました。名前は聞いたことがあるけれど、どんな魚なのかさっぱりわからないという方も多いのでは?
ハイギョとは一体、どんな特徴を持つ魚なのでしょうか?

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4億年前から存在する魚

ハイギョは、シーラカンスと並ぶ古代魚の代表格のひとつ。なんと4億年前から存在する魚です。

木村先生によると、ハイギョは6種類。一般的に1メートルを超えるかなり大きい魚で、日本によく入ってきているハイギョはうなぎを太く短くしたような形をしています。

最も4億年前の形を残しているといわれているのは、オーストラリアのハイギョ。体高が高く、平べったい形をしています。

色は、灰色に明るい黄色を混ぜたような色、または茶色のような地味な色。オーストラリアに1種類、アフリカに4種類、南アメリカに1種類います。

ハイギョが「肺魚」な理由

加藤「ハイギョのハイは、ヒトの中にある肺と同じ漢字を書きますよね」

木村先生「そうです、ラング(lung)ですね。だから肺を持ってるわけですよね」

加藤「はー、ハイハイ」

オヤジギャグのような会話ですが、ハイギョは漢字で書くと「肺魚」。その最大の特徴は、名前の通り「肺」にあります。

肺呼吸もエラ呼吸もするというハイギョですが、古生代に生きていた個体も肺呼吸のみではなかっただろうと考えられているそうです。

肺呼吸しないと窒息する種類も

オーストラリアのハイギョは肺呼吸もするものの、エラを使えない状態にすると死んでしまいます。しかし南米やアフリカのハイギョは、むしろ肺で息をしないと窒息してしまうというのです。

木村先生「だからこういう類から陸上に上がったという風に考えてるんですね。我々はもしかしてハイギョから分かれて出てきたグループの末裔なのかもしれません」

「えっ?ということは、ヒトとかの哺乳類の元の元の元をたどっていったら、ハイギョこんにちは、かも?」と驚く多田しげお。

「水の中じゃなしに、陸地に上がって肺で呼吸をし始めた。中にはその肺呼吸が主になった、そういったものもいるってのは。私のご先祖さま、と思ってしまいます」と、多田は急にハイギョを身近に感じたようです。

乾季の暮らしは繭の中

アフリカのハイギョは、水がなくなってしまう乾季でも、実はすごい方法で生きながらえるといいます。それは、泥と自分の粘液を固めて繭のようなものを作る方法。

ハイギョはこの中で、乾季の間を過ごしているというのです。

加藤「自分で住処を作ってるんですか?」

木村先生「南米のものもそうですね。長いものだと1年以上そこで暮らしています」

これは肺呼吸ができるハイギョならでは。水がなくても繭の中で生きていることができるそうです。

「次の世代を作っていくために、そうやって生きながらえていく方法を編み出した、ということなんでしょうね」と、ハイギョの驚くべき生態に感心しきりの多田でした。
(minto)
 
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2023年11月02日08時33分~抜粋

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