多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

日本初のファミレス「すかいらーく」名前の由来は?

1970年(昭和45年)、東京都府中市で日本で初めてのファミレス「すかいらーく」が開店しました。
現在すかいらーくホールディングスはガストやバーミヤンなどを展開していますが、実は当初まったく別の業態を展開していました。

10月18日放送の『多田しげおの気分爽快!!~朝からP•O•N』(CBCラジオ)の「ルーツ・オブ・カンパニー」コーナーでは、すかいらーくを取り上げます。

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最初はスーパー事業

すかいらーくの創業家は横川家という、代々続く信州の名門の士族でした。
ところが、戦後のインフレで資産価値が激減し、生活苦に陥ってしまいました。

当時、横川家にいたのが4兄弟で、学校を卒業して就職していましたが、なかなか長続きしない状況。

そこで4人が集まり、「自分たちは学歴もスキルもお金もない」と思い、これからどうしていくのか考えていた時、4人で力を合わせて事業を起こそうと考えました。

1962年(昭和37年)に資本金が200万円の有限会社を設立し、現在の西東京市にあるひばりが丘団地に「ことぶき食品」という食品スーパーをオープン。
生鮮食料品や缶詰、香辛料やコーヒーなどを揃え、便利なお店として好評を博しました。

しかし時は高度経済成長期、大型店舗の総合スーパーがどんどん進出したことで人気が取られてしまい、廃業してしまいました。

すかいらーく誕生

再び4人で相談して次の業態を考えた結果、レストランを手がけることを決めました。
アメリカへ視察に出かけ、マクドナルドやケンタッキーフライドチキン、ミスタードーナツ、デニーズなどのチェーン店を見て回りました。

そこで学んだことは、これからは車の時代がやってくることを確信し、まず住宅地に近い主要道路に面した場所に店舗を構え、できるだけ大きな駐車場を設けること。

さらに、店が閉じている間に他の店へ客が流れないよう年中無休にすることや、朝から夜遅くまで開けることを考えました。
そして、手順を確立してベテランの調理師がいなくてもできる料理を出すことも提案。
当時としては画期的なものでした。

こうして冒頭に紹介したすかいらーく1号店が誕生します。

ちなみに、前述のことぶき食品創業地は「ひばりが丘団地」。1号店がある府中市の鳥はヒバリ。ともに共通するヒバリは英語で「ラーク」です。
「すかいらーく」の由来はここから来ているのです。

「すかいらーく」の店名は消えたが

オープン直後には3人組の女性客しか入店しなかったそうですが、その後どんどん客が入り始めて、70席はすぐに満席となり、夜になっても客足は途切れませんでした。

初日から見事に成功したすかいらーくは次々と拡大し、5年後には店舗数が100を超えました。

しかしバブル崩壊後、すかいらーくの店舗は低価格路線のガストに衣替えしていき、創業家の横川家も経営から退き、現在「すかいらーく」と名乗る店舗はなくなりました。
ただ、運営会社として2016年にすかいらーくホールディングスとなり、持株会社の名前として残り、外食産業のリーディングカンパニーとして続けられています。
(岡本)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2023年10月18日08時15分~抜粋

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