多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

忍び寄る「危険ドラッグ」の魔の手。その巧妙な手口に騙されるな。

10月17日放送の『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』(CBCラジオ)では「危険ドラッグ」を取り上げました。

かつて「合法ドラッグ」と呼ばれていましたが、最近再び巷にあふれはじめているようです。
その実態をCBC論説室の後藤克幸特別解説委員が解説しました。

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厳しく規制されている

危険ドラッグは、一時期は「合法ドラッグ」とか「脱法ハーブ」とか、安全なものと錯覚する名前で流通していた時期があります。
そもそも危険ドラッグとはどういうものでしょうか?

後藤「大麻や覚せい剤は法律で厳しく規制されています。危険ドラッグとは、これとは違う化学物質で、大麻や覚せい剤と同じような幻覚などの症状が出るように、人工的に合成したものです」

大麻、覚せい剤は違法ですが、人工的に化学合成されたものは、当時法律では取り締まれなかったのです。

後藤「法の規制を逃れる目的でこのようなものが作られてきました」

現在では法整備され、取り締まり対象となっています。

後藤「2014年に厚生労働省と警察庁が、成分が違ってもこれは生命に危険を及ぼすような危険なものということで、『危険ドラッグ』と呼称を統一しました。

そして、法律も改正して類似の構造を持つ様々な物質も包括的に指定をして禁止することになり、いま覚せい剤と変わらない危険薬物として取り締まりの対象となっています」

若い人にインターネット販売

後藤「2014年に厚労省が危険ドラック乱用根絶のための緊急対策を決め、全国で販売店を摘発しました。販売停止命令を法律で出せるようにして、摘発を次々して、2015年には全国のこういった危険販売店を壊滅状態に追い込みました」

最近になり、この「危険ドラッグ」による健康被害が複数報告されています。
これを受けて9月29日、政府が緊急の対策会議を開きました。
なぜまた危険ドラッグが出回るようになっているのでしょうか?

後藤「値段が安いので、若い人を中心に手口を巧妙にしています。これはダイエット用の薬品だとか、アロマだとか、嘘のイメージ宣伝をして、ファッション感覚に訴えて販売をしようとしています。

しかも若い人たちはインターネットで注文して宅配で届くというような販売ルートで入手しています」

危険ドラッグは隠れて蔓延しているようです。

死に至ることも

後藤「潜在化していても、ネット上にあるそういうサイトをブロックするとか、消去を命じる権限をもって取り締まるとか。
あるいは、若者にも『これを絶対使わない』、『ハーブ、アロマ、お香とはまったく違う危険な薬物だ』ということを啓発しないといけません」

「危険ドラッグ」による具体的な健康被害は何でしょうか?

後藤「時には呼吸困難に陥ったり、死に至ることもある。自分の異常行動によって、まわりにいる人たちを傷つけたり、交通事故をおこして危害を広めたりする危険がある。それを知ってもらうことが大事です」

しっかり啓発して、だまされないようにしないといけないですね。

後藤委員は最後に「どんな宣伝文句がきてもきっぱり断る。危険なドラッグであることを知り、みんなが拒否しないといけない」と厳しく警告しました。
(みず)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2023年10月17日07時19分~抜粋

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