多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

加齢だけじゃない!治らない目の病気「緑内障」の原因は?

9月4日放送の『多田しげおの気分爽快!!~朝からP•O•N』(CBCラジオ)では、「あなたは大丈夫?目の病気」をテーマに、加齢による目の病気のひとつ「緑内障」を取り上げました。

愛知医科大学教授で、愛知医科大学 眼科クリニックMiRAI(ミライ)のクリニック長 三木篤也先生に話を伺いました。

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緑内障の症状は?

緑内障は、眼圧によって目からの情報を脳に伝える視神経が障害されて、「視野が狭まる」病気です。

緑内障にはいろいろなタイプがありますが、最も一般的なタイプの緑内障には傷みなどのわかりやすい症状はありません。視野が狭まることが唯一の症状です。

人間は両目で物を見ているため、普段の生活の中で、視野がどこからどこまであるか、という範囲を意識していません。
早期には症状がないため、自分で気付いた時にはかなり進行していることが多い病気です。

眼圧の高さと視神経の弱さ

緑内障の原因は、眼球の内圧「眼圧」にあります。眼球の中には「房水(ぼうすい)」という液体が循環していますが、この排出が滞ると、眼球の中の圧が上がってしまいます。

この眼圧によって、目の後ろにある視神経が圧迫されてすり減ってしまうことが原因です。

ただ日本人の場合は、眼圧が異常に高いという人よりも、視神経の弱さそのものが原因になる「正常眼圧緑内障」の方が7割を占めているそうです。

自覚症状で発見するのは難しいため、やはり検査を受けることが非常に重要です。

緑内障の検査方法は?

まずは眼圧の検査、そして眼底の検査、視野の検査をします。

眼底の検査は、瞳孔を通して眼球の中身をのぞき込む検査です。緑内障では視神経の出口の部分「視神経乳頭」の真ん中の凹みが拡大する「視神経乳頭陥凹(かんおう)拡大」が見られます。

「OCT」という断層写真の検査では、直接視神経の厚みを測定することができます。こういった検査を通して、視神経の障害を検出します。

視野の検査では、視野が狭まっているかどうか、どの程度狭まっているのかを判定します。

緑内障になりやすい人

緑内障は残念ながら治ることがない病気です。
視神経は脳と同じで再生しないため、一度障害されてしまうと戻すことができません。眼圧を薬などの方法で下げて、進行を抑えることしかできないのです。

緑内障が進行すると、失明に至ってしまうこともあります。実際、日本人の失明原因として最も多いのは緑内障です。

日本人では40歳以上の5%(20人に1人)に、70歳以上では10%に緑内障がみられます。早期発見のためにも、誰でも40歳を超えたら健康診断や人間ドックなどで、目の検査を受ける必要があるということです。

加齢以外にも、家族や血縁に緑内障の人がいる方、または近視が強い方、ステロイドの薬を使っている方は緑内障になりやすいため、特に注意が必要です。

誰でも年齢が上がれば目の健康診断は絶対に必要。特に、緑内障の早期発見には効果的というお話でした。
(minto)
 
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2023年09月04日08時14分~抜粋

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