多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

ガガーリンの「地球は青かった」、実は日本でしか知られていない?

8月26日、日本人宇宙飛行士の古川聡さんらを乗せて、宇宙船「クルードラゴン」が打ち上げられました。

国際宇宙ステーションに約半年間滞在する予定ですが、将来、人間が地球以外に住む時代がやってくるのでしょうか。

8月25日放送『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』では、CBC論説室の石塚元章特別解説委員が宇宙に関するさまざまなことについて解説しました。

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初めて宇宙に行った生きものは?

世界初の有人宇宙飛行に成功したのは、1961年(昭和36年)にソ連のガガーリンで、1時間48分間地球の周りを回っていました。

ガガーリンは「もう一度宇宙に行きたい」と語っていましたが、当時のソ連はガガーリンを英雄視していた上に、自国のPRのため担ぎ上げていたため、再び宇宙へ行って事故で亡くなると困るということで、これを却下。

しかしガガーリンは軍人で、皮肉にもその後、戦闘機の墜落事故で亡くなってしまいました。

これまで宇宙に行ったことがある人は世界全体で620人以上、日本だと14人です。

よくクイズ番組で、「人間よりも先に宇宙に到達した生きものは何でしょう?」という問題が出ますが、答えは犬や猫ではなく、ハエです。

アメリカが1947年(昭和22年)ドイツから持ってきたV2ロケットを打ち上げ、人間を乗せて無事に宇宙へ行けるか、事前に試すために乗せたのがハエをだったのです。

「地球は青かった」とは言ってない?

その後、ハエからイヌ、サルといろいろな生きものによる飛行を経て、人間が乗るようになりました。

めったに経験できないことなので、宇宙飛行士に感想を聞き、そこでさまざまな語録が生まれますが、中には誤って伝わったものもあります。

先程出てきたガガーリンの有名なフレーズといえば「地球は青かった」ですが、実際は「上空はとても暗かったけど、地球はちょっと青みがかかってました」という本人の感想が、日本の新聞の見出しで簡潔に伝えたことが、そのまま本人のコメントとして広まったようです。

つまり、「地球は青かった」は日本でしか広まっていないのです。

一方、欧米では他の本人のコメント「地球の周りを見たけど、そこに神はいなかった」の方が有名なのだそうです。

ただ、これも実際に本人自身が言ったのかどうかについて、諸説あるようです。

「私はカモメ」嘘ではないが…

他に有名な宇宙飛行士のフレーズといえば、世界初の女性宇宙飛行士のテレシコワが発したとされる「私はカモメ」。

「カモメなんてしゃれた表現を使うなあ」と思われたかもしれませんが、実はカモメは単なるコードネームで、単なる連絡で言っていただけ。

別に宇宙を優雅に飛び立っていることを表現したわけではありません。

人類で初めて月面に降り立ったアームストロング船長の有名なフレーズは「これは人類にとっての大きな一歩である」ですが、こちらは中継されていたため本当です。

さまざまな宇宙飛行士が言葉を残していますが、中でも石塚が最も伝えたい言葉は、1992年(平成4年)に毛利衛さんが発した「宇宙からは国境線は見えなかった」というもの。

それから30年以上経った現在も、残念ながら国どうしの争いは続いています。
(岡本)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2023年08月25日07時17分~抜粋

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