多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

スマホ時代ではありえない?昭和の電話が登場する歌

携帯電話が一般に普及してまもなく30年となり、スマホ時代となって通話以外の用途も増えてきました。
昭和の時代は家庭にいわゆる黒電話があり、自分の部屋で好きなように誰かと話すということはありませんでした。

8月15日『多田しげおの気分爽快!!~朝からP•O•N』では、「1980年代のヒット曲」をテーマに歌謡曲をンエアしましたが、その歌詞から当時の電話事情が見えてきます。

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五輪真弓「恋人よ」

1980年にリリースされた、五輪さんの18枚目のシングルで、二度と会えない恋人との別れを歌った冬の歌です。
しかしリリースされたのは、夏の8月21日でした。 

デビュー時にお世話になったプロデューサーが亡くなり、五輪さんが葬儀に出た帰りに思い付いた歌だそうです。
当初はB面の予定でしたが、レコーディングした時の評判が良かったのでA面になったんだとか。 

オリコンチャート3週連続1位、100位以内に35週ランクインするミリオンセラーになりました。
第22回日本レコード大賞・金賞、第9回FNS歌謡祭・最優秀歌唱賞を受賞。日本国内のみならずアジア各国でもカバーされています。 

寺尾聰「ルビーの指環」

グループサウンズ「サ・サベージ」でミュージシャンとしてデビューし、現在は重鎮として画面を締める俳優の寺尾さんが、1981年2月5日にリリースした曲。
発売当初は芳しくありませんでしたが、ひと月経った頃からじわじわと売り上げが伸び始め、3月31日付けオリコンチャートでは、寺尾さん自身初の1位を獲得。
12月時点での公称売り上げ枚数は160万枚でした。 

第23回日本レコード大賞では大賞、金賞、作詞賞、作曲賞、編曲賞と総なめ。その他にも多数受賞しています。 

またTBS系の歌番組『ザ・ベストテン』では12週連続1位を記録。日本テレビ系『ザ・トップテン』でも10週連続、通算12回1位を記録しています。 

1982年春の甲子園の入場曲にも採用されましたが、ものまね芸人の松村邦洋さんが「この曲のイントロではうまく行進できない」とネタにしたこともありました。

あみん「待つわ」

あみんは当時の名古屋市の現役女子大生、岡村孝子さんと加藤晴子さんのデュオ。
「待つわ」で第23回ヤマハポピュラーソングコンテストのグランプリを獲得。
デビューシングルとして1982年7月21日にリリースされました。 

デビューからわずか5カ月ほどで、大晦日の『第33回NHK紅白歌合戦』に出演しますが、翌83年に活動休止した後、岡村さんがソロとして活動開始。 

2002年、岡村さんの歌手デビュー20周年記念コンサート・ツアー最終日に加藤さんがスペシャルゲストとして登場。20年ぶりに生で「待つわ」が披露されました。 

2007年には、岡村さんと加藤さんがあみんの活動を再開。復活第一弾シングルとして「待つわ」をリメイクしました。

薬師丸ひろ子「セーラー服と機関銃」

この曲は、1981年12月19日に公開された角川映画『セーラー服と機関銃』の主題歌。相米慎二監督で、主演も薬師丸ひろ子さん。女子高生がヤクザの組長になって…というストーリー。 

当時、クライマックスシーンのセリフ、「カ・イ・カ・ン」が流行しました。セーラー服を着た女子高生が、相手事務所でヘロインの瓶に向けてダダダダダッと機関銃を水平撃ち。スローで撮られたカットです。 

多田「よく考えたらとんでもないシーンでしたけども。それがCMで使われたりして、流行り言葉にもなりました」

原田知世「時をかける少女」

この曲も同名映画『時をかける少女』(大林宣彦監督)の主題歌です。
映画は1983年7月16日に公開され、主演も原田知世さんが務め、大林監督の尾道三部作の一作でもあります。 

楽曲は松任谷由実さん作詞・作曲で、原田知世さんの3枚目のシングルとしてリリースされ、累計販売枚数58.7万枚の大ヒットでした。 

音楽雑誌『レコード・コレクターズ』2014年11月号の特集「80年代の女性アイドル・ソング・ベスト100」では1位を獲得し、今も根強い人気を誇る一曲です。

小林明子「恋におちて -Fall in love-」

1985年8月31日にリリースされた小林明子さんのデビューシングル。
TBS系のテレビドラマ『金曜日の妻たちへⅢ・恋におちて』の主題歌に起用されて大ヒットしました。 

歌詞には、ダイヤルを回して電話をかける描写があります。
ひとつの数字を回すと、いったんダイヤルが元に戻るまで待たなければならないという、スマホでは考えられないアナログな電話の時代でした。 

しかも当時は、一家に一台の固定電話という時代。電話をしても、目的の相手が出るか分かりません。家族の誰かが出るという時代です。 

多田「女性目線の不倫の恋を歌った歌です。ダイヤルを回しているうちに、心が逡巡して、ああ、ダメ、やめとこう。不倫の恋でも情緒のあった時代ということかもしれませんね」

今の人気の昭和の歌姫

TM NETWORK「Get Wild」 

1987年4月8日リリース。テレビアニメ『シティーハンター』のエンディングテーマに使われて大ヒットしました。腕利きの「始末屋」冴羽獠が、依頼を受けた事件を解決。この曲がかかって終わります。都会的で疾走感のあるこの曲調はアニメにもマッチしていました。 

中森明菜「飾りじゃないのよ涙は」 

シンガーソングライターの井上陽水さんが作詞・作曲した曲。1984年11月14日、中森明菜さんの10枚目のシングルとしてリリースされました。 

当時はアイドルと言ってもソロで、しかもしっかりとした自分の生き様を持って歌っていたそうです。最近、昭和の歌謡曲を聞く人の間で中森明菜さんの評価が高まっているんだとか。 

「涙は女の武器だというオッサンがおりますけども、涙は飾りじゃないんだと言う中森明菜さんの生き様そのものを歌った歌でもあります」と締める多田しげおでした。 
(尾関) 
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2023年08月15日07時20分~抜粋

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