多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

通常の10倍の手間!風農園の「空中栽培スイカ」はなぜ甘い?

7月4日放送の『多田しげおの気分爽快!!~朝からP•O•N』(CBCラジオ)、「元気にPON」のコーナーでは、いま生産のピークを迎えている「空中栽培スイカ」を取り上げました。

空中栽培スイカとはその名の通り、地上1mほどのところにぶら下げて栽培したスイカのこと。これまでの常識を覆す、画期的な栽培方法です。

三重県名張市「風農園」の田上堅一さんに話を伺いました。

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隔離ベッドでの栽培

スイカ畑といえば、地面の上にスイカがゴロゴロと実るイメージですが、田上さんが栽培しているスイカは違います。実の部分だけではなく、土の部分も空中に浮かんでいます。

大きなプランターのような「隔離ベッド」を土壌から切り離したところに設置して、種を植え付けています。つまり種の段階から空中にあるということです。

伸びてきたつるを一旦地上に下ろし、プランターの下をくぐらすようにしてから立ち上げ、
吊るしてある紐に絡みつくように手を入れる。こうすることで、つるは上へ上へと伸びていきます。

甘いスイカになる理由

やがてスイカの実がなります。そのままだと自分の重さで落ちてしまうため、ソフトボールくらいの大きさになったところで、赤いネットをかけて紐で縛ります。

これを1玉ごとに行っています。

田上さん「手間だけでいうと、慣行栽培の10倍の手間がかかると言われています(笑)」

かなりの手間がかかるものの、空中栽培を取り入れている田上さん。この方法を用いることで、スイカを高い糖度で安定させることができるそうです。

大きなプランターに、水と養分を点滴のチューブを使って流します。限られた土だから水と養分を上手にコントロールすることができ、さらにそれを、天候や生育状況に合わせて管理することができるというわけです。

1株から2本のつるが伸び、2本とも一旦は実を付けます。ソフトボールくらいの大きさになる前に摘果をして収穫量を調整し、じっくり育てます。

スイカは我が子と同じ

多田「その段階でこのスイカは結構重いんですか?」

田上さん「まだ1㎏もいかないくらいなので。ところが、それでも耐えかねて落ちてしまう“子”もいるので」

多田「スイカは我が子と同じですね」

田上さん「本当にそんな気持ちで育てています」

ネットのゆりかごに入れて育てた空中スイカ。空中でぶらさげることで、光がまんべんなく当たります。

田上さん「ウチの子の特長として、皮が薄いっていうのがあるんですけど。それプラス、皮の近くまで糖度が乗るように」

確かに普通のスイカは、真ん中と端の方で甘さが異なります。田上さんはなるべくその差がなくなるようにスイカを育てているそうです。

今年の出来は「過去一」!

多田「田上さん家のお子さんたちは、みんな甘いですか?」

田上さん「甘いですよ」

風農園の空中栽培スイカは、そろそろ収穫の時期を迎えています。今年の出来は「過去一」なんだそう!

田上さんが育てている品種は「ピノ・ガール」。種が通常のスイカの4分の1程度しかないため、なんと種ごと食べられるそうです。

多田「私、こどもの頃よく言われましたよ。『スイカの種を食べると、やがておなかからスイカの木が生えてくるから』って。そういう心配はないんですか?」

田上さん「全然問題ないです(笑)」

まんべんなく甘く、種を気にせずに食べられる。まさにスイカのいいとこどりです。

購入は「風農園」のオンラインショップで。
(minto)
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2023年07月03日08時14分~抜粋

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