多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

「通りゃんせ」の歌詞、なぜ帰りは怖い?

『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』の「石塚元章の金曜コラム」では、CBC論説室の石塚元章特別解説委員が、その日にちなんだキーワードにまつわることを解説しています。

6月30日放送のテーマは、「折り返し」でした。

365日をきっちりと半分に分けると、実際には7月2日が1年の真ん中で折り返し地点になりますが、月単位で見ると1年の半分が終わったということで、このテーマになりました。

[この番組の画像一覧を見る]

紙袋の細かな工夫

「折り返し」という言葉のイメージで思い浮かぶのが、紙や布の折り返し。

そして「折り返し」の意味を文章で表すと「折り目を軸にして線対称で反対に移動させる」となります。
ちょっとわかりにくいため、紙の折り返しの例として石塚が例えたのは紙袋です。

紙袋の口の部分は折り返しになっていて取っ手が付いていますが、折り返すことで強度が上がり、中の部分に厚紙を入れることでさらに強度が上がります。

ただ、安い紙袋だと折り返しがない物もあり、重い物を入れて持ち歩くと、取っ手の片側が破れて困るということもあります。
折り返しがない場合は薄い紙で指が切れてしまうことを防ぐため、細かなギザギザを入れているという工夫もなされています。

オシャレにひと役買った折り返し

布の折り返しといえばズボンの裾で「ダブル」といいますが、何のためにあるのでしょうか。

もともと19世紀のイギリスで始まったとされ、最初はダブルにした方が汚れにくいという発想でした。

多田「逆に上から入ってきたら、たまる気がする」

昔は道路が舗装されていないのが当たり前で、裾を引きずると汚れがつくため、折り返して裾を上げることで引きずらないように考えられていました。

その後、折り返しがあるとズボンの裾が重くなるためにシワが伸び、ズボンに折り目を付けるオシャレな要素もあり、20世紀になるとさらにダブルが流行ったようです。

また、Yシャツのそで口も折り返してボタンをつけることがありますが、多田は「これこそ何の意味があるんだ?」と疑問を投げかけました。

この意味のないことこそ余裕のある上流階級の人々が行うことと見なされ、ファッションとして流行しました。

「通りゃんせ」の歌詞の意味

ある地点まで行った後、そこから戻るという地点が「折り返し」。
マラソンのコースによってはスタートとゴールの間に折り返し地点がありますが、東京~大阪間の飛行機ルートなど、行きと帰りでコースが違うこともあります。

「行き」と「帰り」が歌詞に出てくる童歌と言えば「通りゃんせ」。
「行きは良い良い、帰りは怖い」ってどのような意味なのでしょうか?

これには諸説あり、帰りは出入りをチェックする人がいて厳しいという説や、行きは楽しんで歩くが帰りは疲れるという説などがあります。

ところで、今回のテーマの元となった「1年の折り返し」について考え直すと、6月30日を過ぎると別に5月、4月へと戻っていくわけではありません。
6月30日や7月2日は「折り返し」ではなく、中間地点といえるかもしれませんね。
(岡本)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
この記事をで聴く

2023年06月30日07時20分~抜粋

関連記事

あなたにオススメ

番組最新情報