多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

ピークは夏休み直撃!?新型コロナウイルス感染症・第9波に対する備え

5月に新型コロナウイルス感染症分類が5類になってから、日々の感染者数の報告がなくなりました。
しかし、周囲で最近コロナ感染症にかかったという知人が増えた、という方も多いのではないでしょうか?


6月20日放送の『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』では、新型コロナウイルス感染症の感染状況について、大阪医科薬科大学病院の総合診療科特任教授の鈴木富雄先生に伺いました。

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じわじわ増えている

5類移行後の感染者数については、「定点1医療機関あたりの感染者数」が1週間に1度発表されています。
これは、定点となる病院などの報告数を定点数で割った値となり、5類に移行した5月8日直後のは2.63でした。
それが1週間ごとに3.5、3.6、4.5とどんどん増えていって、直近の報告では5.11となっています。この数字を見ると感染者はこの1ヶ月半でおよそ倍に増えています。

鈴木先生は、実際に診察を通じて「予想した通りに増えてきています」と言います。

この定点あたりの感染者数や、病院での診療を通じて、感染者数がどれくらいいると想定されるのでしょうか。

鈴木先生「難しいですね。いま軽症の方は検査もほとんど受けないですし、普通の風邪やインフルエンザも流行っていて、簡単に市販の薬で治療される方も多いです。

感覚としては、第8波の最初あたり…去年の秋くらいの感じ、じわじわときている感じです」

7月、8月にピーク?

鈴木先生「普通に私たちのところ(大阪医科薬科大学病院)でコロナの方が1週間に何人か入院されていますし、外来とか救急でも来られますが、まだ爆発的という感じではないです。
7月に入り夏休みのあたりで、一気に人の流れが変わって、ピークが7月、8月にくる可能性はあります。

8波は(ピークが)高かったですが、長かったですから、そういっただらだらとした波になる可能性があると思います」

ピークと想定される時期は、ちょうど夏休みと重なり人の動きが変わる時期に当たります。

鈴木先生「いわゆるクラブ活動の合宿、大会がありますので、これで一気に広がる可能性があります。特に若い方はワクチンの接種率も低いですし、重症化はないとはいえ、感染力は強いのでそれは心配です」

コロナ禍で定着した習慣

この状況を鈴木先生は「見守るしかない」と語ります。

鈴木先生「ただ5類になってからもみなさんマスクをしていますよね。コロナ前とは違う。
密集を避けたり、公共の場で間隔を空けたり、コロナを通じて自然にそういうふるまいができている気がします。

飲食店も換気に気を付けていますし、5類になって人の行き来が増えても、大爆発で大変なクラスターが出るまではいかないと思います」

3年におよぶコロナ禍で定着した習慣や対策によって、移行前ほどあわてる必要もないという見通しです。

ワクチンは効果的

ワクチンの接種についても尋ねました。

鈴木先生「私も先日、ワクチン6回目を受けました。今のワクチンは当初のデルタ株、プラスオミクロンの2価ですが、9月以降は当初の株はなくなってきているので、新しい株の1価、新しいワクチンになってくると思います。そこを狙った形になってくるので、今まで受けてない方は受けていただきたいです」

今後もワクチン接種は必要となるということでしょうか。

鈴木先生「むやみにコロナを恐れることはないですが、予防という意味でやるべきことはやっておくということです。
入院されている方はワクチンを打ってない方が多いです。明らかに世界的な大規模なスタディで、効果があるとわかっていますので、ぜひ積極的にしていただきたいと思います」

最後に今後の感染予防対策についてこうまとめました。

鈴木先生「一番大事なことは個人個人で調子が悪い方は自粛する、群衆には出て行かない。インフルエンザ、コロナは高齢の方、基礎疾患を持った方にうつすと大変ですので、そういった方がいるところの方は余計に注意をしてください」
(みず)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2023年06月20日07時16分~抜粋

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