多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

大阪のオバちゃんが「飴」を“ちゃん”付けする理由

『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』の金曜日に放送されているのが、「石塚元彰の金曜コラム」。

CBC論説室の石塚元章特別解説委員がひとつのキーワードを決めて、さまざまな角度から分析しています。

6月9日放送のキーワードは「アメ」。

梅雨にちなんで「雨」ではなく「飴」なのは、1913年(大正2年)6月10日に森永ミルクキャラメルが発売されたことから、この日のキーワードとなりました。

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日本では奈良時代からあった

CBCアナウンサーの間では、やはりのどが大事ということでアメを常備している人は多いようですが、あるアンケートによれば、アメをほとんど口にしない人は10数年前が3割ほどだったのが、今や半分ほどになっているそうです。

最近もアメをなめている人に理由を聞いてみると、「のどのため」という意見が圧倒的に多く、味というよりも機能を重視していることがわかります。

まず、アメの歴史について解説しする石塚。

日本語の「アメ」の語源は「甘い」が元になっているそうです。
英語の「candy」は諸説ありますが、ラテン語やアラビア語の「砂糖」からきているそうで、こちらも飴はもともと甘いものということがわかります。

日本では奈良時代にはすでにアメがあったと記録されていますが、今のような固形ではなく水あめでした。
嗜好品というよりは調味料や薬として使われていて、固形のお菓子として登場したのは江戸時代になります。
 

大阪文化に根付く「アメ」

アメは特に大阪のオバちゃんが好むと言われています。
外に出かける時もアメを常備していて、「はい、アメちゃん」といって誰かにあげたりします。

ところで、なぜ大阪のオバちゃんはアメに「ちゃん」をつけるのでしょうか?

実はもともと関西人は、食べ物に「さん」を付けて呼ぶ傾向があります。
例えば「おいもさん」、「お揚げさん」、「おいなりさん」などですが、これは京都御所における宮中の女房詞(にょうぼうことば)が広まったとされています。

そして、アメはいつでも食べられる身近な食べ物なので、「さん」から「ちゃん」に変化していきました。

また、大阪はもともと砂糖や薬の集積地だったため、アメがよく作られるようになり、今でもアメを作るメーカーの本社がいくつも大阪にあります。
UHA味覚糖やパインアメ、ノーベル製菓、扇雀飴本舗など、有名な菓子メーカーが連なっています。

大阪のオバちゃんがアメ好きで「アメちゃん」と親しみを込めて呼ぶのには、実は歴史的な裏付けもあったわけです。
 

超有名な画家が考えた企業のマーク

世界中で有名なアメといえば、チュッパチャプス。
なんとなくアメリカのイメージがありますが、実はスペイン生まれです。

花マルのようなロゴマークですが、このデザインを考えたのは、かの有名な画家、サルバドール・ダリ。

創業者と知り合いだったそうで、レストランで食事をしていた時にマークを考えてくれないかという話を持ちかけると、ダリはその場にあった紙ナプキンを取って、それに書いて
渡したそうです。

今や160か国以上で売られ、有名なチュッパチャプスのマークですが、意外と簡単にできたもののようです。
(岡本)
 
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2023年06月09日07時19分~抜粋

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