多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

バブル崩壊後最高値を更新!日本の株価はこの後どうなる?

5月に入り日本の株価が上昇し、日経平均株価は3万円台を回復、23日にはバブル経済崩壊後の最高値をつけました。

実に33年ぶりの高値となりますが、これは日本の景気の良さを示した数字なのでしょうか?

24日放送のCBCラジオ『多田しげおの気分爽快!!~朝からP•O•N』では、中京大学経済学部客員教授でエコノミストの内田俊宏さんが、日本の株価上昇の理由と今後の動向について解説しました。

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日本の株価が上がっている理由

最近なぜ株価が上がっているのか、内田さんが解説します。

コロナ禍からの景気回復が遅れていた日本ですが、最近ようやく個人消費を中心に本格化したことで外国人投資家が注目し、海外からマネーが流入しているのが一番大きな理由だそうです。

ちなみにこの「外国人投資家」、ニュースでよく見聞きしますが、これは個人投資家だけを指すのではなく、外国の金融機関やファンドが中心です。

さらに欧州や中国の景気が減速傾向にあるようで、それと比べると日本は景気が良く見えるというわけです。

本当に景気は良くなった?

海外からは「日本の景気は良くなる」と思われているようですが、実際のところ本当に景気が良くなっているのでしょうか?

今年1~3月期のGDPに関しては、実質で年率1.6%とそこまで高くないものの、3四半期ぶりにプラスへ転じています。

また、中国が民間企業に対して規制を強化しているため、アジアの中で中国から日本の株式市場へ資金がシフトしていることも大きいそうです。

そして、国内消費者からするとつらい物価高ですが、諸外国からは長らく続いたデフレを脱却してインフレに転じた、と見られており、結果として良い景気につながりそうです。

今後はどうなる?

最も気になるのがこれから日本の株価は上がるのかということ。
内田さんは、日本の株価にとってプラス要因となりそうな材料をいくつか挙げました。

3月に東京証券取引所が企業に対し「株価を意識した経営をしてほしい」と要請をしていて、自社株買いをすると、その分企業価値を判断する指標が改善するそうです。こうした動きも海外投資家がチェックしています。

さらに世界的に有名なアメリカの投資家であるウォーレン・バフェット氏が4月に来日した際、「日本株をもっと買う」と発言したことも注目を集めています。

実際に4月以降、インバウンドで訪日客が増えたことや、個人消費が旅行やレジャー分野を中心に上がっていることで内需が回復し、日本の景気は上がってきているそうです。

景気が上がると物価高という懸念はありますが、今年の春闘の賃上げ率は3%台後半と30年ぶりの高水準であるため、物価と一緒に収入も上がればいよいよ景気回復が本格化しそうです。

あくまでも投資は自己責任ですが、「景気が減速する海外の株を買うよりは日本株が買いやすい環境は続きそうだと思いますね」とまとめる内田さんでした。
(岡本)
 
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2023年05月24日07時20分~抜粋

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