多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

「はしか」がまた流行?予防接種を受けたか確認しよう。

日本国内で、はしかの感染者が出ています。
2015年にWHOが日本をはしか排除国に認定し、本来、日本ではもうはしかはいないはずでした。
厚生労働省は日本で感染例が増加することが懸念されると、注意喚起をしています。

5月23日放送の『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』では、医療関係について取材を続けているCBC論説室のの後藤克幸特別解説委員が、日本のはしかの近況について解説します。

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はしかとは?

この4月にインドから帰国した30代男性からはしかの感染が確認されました。
この男性と同じ新幹線の車両に乗り合わせていた東京都内の男女2人も感染が確認されました。

まず、はしかとはどういう病気でしょうか?

後藤「医学的には麻疹とも呼ばれます。麻疹ウイルスというウイルスに感染して起きる病気です。
症状としては潜伏期間10日くらいで、はじめは咳とか鼻水とか、風邪のような症状です。やがて高熱が出て、体中に赤い発疹が出るのが特徴です。

ただ抵抗力のある人は数日で熱は下がり、発疹も消え、回復します。
まれに抵抗力が弱っていた人、他の合併症にかかっている人は、1,000人にひとりの割合で脳炎を起こし重症化することがあるので注意が必要です」

強い感染力

はしかはどのように感染するのでしょうか?

後藤「感染力が非常に強く、咳、くしゃみから出る飛沫からも感染しますが、空気中に軽いウイルスが浮遊しているので、空気感染をすると言われています。

はしかにかかったことのない人や免疫がない人が感染すると、ほぼ100%発症してしまうという感染力の強い病気です。

ただ一度かかると身体の免疫は一生覚えているので、はしかは1回かかると一生もう感染しないと言われています」

海外から持ち込まれるウイルス

かつては感染して免疫を作るしかなかったはしかですが、最近は…

後藤「2006年からはしかワクチンが開発されました。2回の接種が行われると、感染する人が激減してきました」

2000年代以降は、ワクチンで抗体をつけて、はしかにかからない人が増えてきたわけです。

後藤「ただ海外ではインド、インドネシア、ブラジル、フィリピンとか、まだ患者が多い国があります。今は海外から持ち込まれるはしかウイルスによる感染が、散発的に起こり得る状況です」

免疫を持たない人の増加

感染する人が増えるかもしれないということは、どういうことでしょうか?

後藤「ワクチンの接種はみんなしているはずですが、まわりに患者がいなくなっている今の状況では、うっかり受けないまま大人になった人とか、あるいは、受けても十分にみんなに免疫がつくとは限らないので、免疫がつかない人が少しずつ増えているのも事実です。

実は免疫を持たずに大人になっている若い人が増えてきているわけですね。

後藤「そういう人が海外に行って感染してしまう」

抗体検査を

後藤「自分が予防接種を受けたか受けていないか、確認して欲しいです。はっきり記憶がない場合は、血液検査で抗体検査をすることができます。医療機関で相談してください。
自分がかつてはしかにかかった経験を記憶しているとか、予防接種を受けた人はかからないはずです」

もし抗体がないとわかったらどうすればいいんでしょう?

後藤「予防接種を必ず受けてください。大人になってからでもOKです。
予防接種がはしかの最大の予防法です。海外へ行く人は必ずはしかの免疫があるかどうか確認して、ない人は予防接種を受けてから海外へ行って欲しいです」

自分の身を守るために、基本的な検査や予防接種は欠かせません。
受けたかどうか思い出せない方は、ぜひ医療機関へ。
(みず)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2023年05月23日07時19分~抜粋

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