多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

天気予報で言う「小雨」、実際はどれぐらいの雨量?

今年のゴールデンウィークは雨が多く、この土日も多くの地域で天気の悪い状態が続きました。

天気予報ではよく雨の様子について「小雨」や「どしゃぶり」といった表現をしますが、実際にはどれぐらいの雨量のことを指しているのでしょうか?

『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』、金曜日の「沢くん教えて」コーナーでは、気象予報士でもある沢朋宏アナウンサーが、リスナーから届いた気象に関する疑問や質問に答えています。

5月12日の放送では、天気予報で伝えられる雨に関する表現を取り上げました。

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小雨はどれぐらい?

普段私たちが使う「小雨」という表現は、ちょっとした量という抽象的なものですが、実は天気予報では厳密に決められています。

天気予報では、1時間に1mm以上の雨が降ると、雨が降ったと定義されます。

1mmというと大したことがないように感じますが、沢によると「すべての地面に雨を1mm貯めようと思ったら、傘がないとちょっとキツいと感じるぐらいの量」だそうです。

では、天気予報でいうところの「小雨」はどれぐらいの量なのでしょう?

沢によれば「数時間降り続けても1mmには届かないぐらい」「駅までだったら(傘をささずに)走って行くかと思うぐらいの量」とのこと。

屋外のイベントで「小雨決行」と告知するポスターなどがありますが、「ちょっと濡れるけど傘をささなくても良いぐらい」という雨の量には合っていますね。

豪雨はどれぐらいの雨?

「小雨」の反対は「大雨」ですが、大雨を表現する言葉はたくさん存在します。
雨に関する気象用語は、天気予報で使うべきもの、使うべきでないものも含めると40語ほどあります。

天気予報の中で何気なく使われている「強い雨」や「激しい雨になるでしょう」は、具体的に1時間あたり何mm以上なのかというのが定義されています。

例えば「強い雨」は1時間に20mm以上30mm未満、「激しい雨」は30mm以上50mm未満、さらに「非常に激しい雨」「猛烈な雨」と続きます。

では、「豪雨」は1時間に何mm以上降った時に使われるのでしょう?
実は具体的な量は決められていません。

ある1時間に量がものすごく多いという雨でなくても、2、3日雨が降り続けることで、結果的に土砂崩れなどの災害が起きることがあるためです。

表現が豊かな日本語

その他に雨を表す用語に「どしゃぶり」がありますが、こちらは気象用語にはなく、日常会話で使うもののようです。

また、「本降り」は予報の時にストレートに使う用語ではなく、解説の時に用いるべき用語だそうです。

実際には弱い雨、ほとんど小雨の状態から傘が必要なぐらいの雨に変化する時に用いられます。

雨の降る様子の伝え方にかなりのバリエーションがあることについて、多田は「日本語って豊かなんですね。単に数字で表すよりもそのほうがよくイメージがわかる」と語りました。

さらに、「日本に四季があって雨もいろんな降り方をする、そこに住んでる人たちは言葉が豊かになる、どういうふうに表現すれば一番ピッタリか。逆に季節が豊かになって言葉が豊かになったのかもしれませんね」とまとめました。
(岡本)
 
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2023年05月12日08時05分~抜粋

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