多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

カルビーが最初に発売したのは「かっぱえびせん」とは全く別物

カルビーといえば、かっぱえびせんやポテトチップスなどのスナック菓子で有名な企業。

「やめられない、とまらない」のフレーズは昔から有名ですが、カルビーが最初に売り出した商品は、実はかっぱえびせんでも、ポテトチップスうすしお味でもありません。

今では販売されていないものですが、昔はいったいどのような商品を売っていたのでしょうか?

『多田しげおの気分爽快!!~朝からP•O•N』の「ルーツ・オブ・カンパニー」コーナーでは、有名企業の知られざるルーツを紹介していますが、5月10日の放送では、カルビーを取り上げました。

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健康に役立つ食品を開発

カルビーの創業者は松尾孝さんです。
松尾家はもともと広島で柿ようかんなどを作っていました。

1931年(昭和6年)に松尾さんが家業を継承しましたが、同時に多額の借金も受け継いでスタートしました。
しかし、松尾さんはたった6年で借金を完済するほど優れた経営者で、しかも研究者でもありました。

松尾さんが20歳の時、若い経営者を集めた講習会に参加したのですが、その時にある講師が口にした「一人・一研究」という言葉に感銘を受けました。

若者は何か1つ、後世に残る仕事を成し遂げなさいという意味だったのですが、松尾さんはそこでただ食品を売るだけではなく、「健康に役立つ食品」を作ることを思いつきました。

当時は食糧難が続いていた時代で、栄養不足からかっけの方がたくさんいる状況。

ビタミンB1不足が原因だったのですが、米ぬかの中にある胚芽に目をつけ、胚芽を取り出す技術を開発し、それと野草を混ぜただんごを作りました。

第1号商品は幻の…

この食品が軌道に乗り、会社が成長するかと思いきや、1945年(昭和20年)8月6日、広島に原爆が落とされてしまい、工場や倉庫が焼けてしまいました。

あらためて松尾さんは健康に良い食品を通じて広島の復興に尽力しようと思い、次に目をつけたのがキャラメル。

そのキャラメルにはカルシウムやビタミンB1がたっぷり含まれている、「カルシウムとビタミン」ということで、商品名を「カルビーキャラメル」としました。

カルビーキャラメルはヒットし、1955年(昭和30年)には、会社名自体をカルビー製菓としました。

その後、1964年(昭和39年)には「かっぱえびせん」が発売されました。

ジャガイモを活用したい

松尾さんが北海道へ視察に行った時、当時の北海道副知事から「北海道はかなりたくさんジャガイモを生産しているが、半分以上がデンプンだけ取って、あとは飼料になったり廃棄されたりしている」という話を聞きました。

「ジャガイモの半分が活用されていない」と感じた松尾さんは、ポテトチップスを研究し、1975年(昭和50年)に「カルビーポテトチップス」を発売しました。

今やさまざまなスナック菓子を展開しているカルビーですが、健康に良いものを作ろうという理念があり、もともとはキャラメルを売っていた会社ということでした。
(岡本)
 
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2023年05月10日08時14分~抜粋

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