多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

雨を降らせる雲と降らせない雲の違いは何?

今年の連休中は雨が続くという予報通り、後半は西日本を中心に大荒れとなった地域がありました。

『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』の「沢くん教えて」コーナーでは、気象予報士でもある沢朋宏アナウンサーが、リスナーから届いた気象に関する疑問や質問に答えています。

5月5日の放送では、雨を降らす雲について取り上げました。

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雨を降らせるのはどんな雲?

今回紹介するおたよりは、次のとおりです。

「雨を降らせる雲と、雨は降らずにただ曇天という雲はどこが違うのでしょうか?」(Aさん)

沢「一番シンプルに言うと、雲の中でまだ上昇気流が起き続けているか、起きてないか。
何が雨につながるかというと、上昇気流が起き続けている雲というのは、煮立った味噌汁の鍋みたいにぐらぐら、ぼこぼこ沸いてます。
我々が見ている雲というのは水蒸気ではなく、水滴なんですね」

雲の見た目は水蒸気に近いですが、水滴だそうです。

ただ、水滴だとそれこそ雨のように落ちてきそうな感じがしますが…。

沢「あまりにも小さいから、弱い上昇気流に支えられていて落ちてこない。
強い上昇気流があると、ぐらぐらぐらぐら、水滴同士がバチバチぶつかって大きくなって、上昇気流で支えられなくなって重力で落ちてくるのが雨なんです。
上昇気流が起きている雲の中ではそれが起きるので、雨が降りやすい」

では、雨を降らせない雲はどうなっていくのでしょうか?

沢「そんなに上空が寒くなかったりして、ただ単にぐらぐらがなくなってふわふわ浮いてるだけの雲の場合は、落ちてくるわけでもなく、それ以上上昇するでもなく、あとは周りの空気に蒸発していって消えていくのを待つのみで、ただ漂っているという」

雲が黒いのはなぜ?

見た目では雨を降らせる雲は黒っぽい、降らせない雲は白っぽいというイメージがありますが、なぜ黒いのでしょうか?

沢「なぜ黒いかというと、上昇気流があると上の方までぐらぐらが行きますから、分厚い雲になる。

雲の厚さが100m、200mじゃなくて、1,000m、2,000m、3,000m。入道雲になると10,000mですね。分厚いから光を通さないので、黒い雲や暗い雲になる」

すすの煙のように本当に黒いのではなく、黒く見えるだけのようです。

沢「雨が降るか降らないか一番わかりやすい予兆は、空を見ていて雲が暗くなってくるか、白くなっていくか。これが判断するのが1番シンプルな方法です」

その他にも雨が降りそうかどうか、判断する方法があるそうです。

沢「あともうひとつ言うと、雨の降る前兆って下から見上げた時に『目が悪くなった?』っていうぐらい、雲の凸凹、濃淡がわからなくなるんです。

外に行っていて手元に天気予報が見られない時、雨が降るかどうかの目安は、空を見上げて目が悪くなったかなと思うぐらい、ボヤッとするかどうか」

最近は外を見上げることも少なくなったかもしれませんが、雲の様子を見てみるのも良いかもしれません。
(岡本)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2023年05月05日07時11分~抜粋

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