多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

今年は3羽のヒナが誕生!石川県庁のベランダに営巣するハヤブサ

『多田しげおの気分爽快!!~朝からP•O•N』(CBCラジオ)、全国のさまざまな地域の話題を紹介する「日本全国おはようさん!」のコーナー。

4月27日の放送で取り上げたのは、石川県庁に営巣しているハヤブサの話題。
ハヤブサが県庁の高層階のベランダに巣を作り、卵を産み、その卵がふ化をして、ヒナが巣立ったというから驚きです。

石川県庁 生活環境部 自然環境課の野上達也さんに詳しい話を伺いました。

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ふ化に成功するまで

石川県庁は、地上19階に展望ロビーがある高さ98mの立派なビル。ヒナの保護の観点から、詳しい営巣場所は非公開です。

ハヤブサの営巣を最初に発見したのは、2005年(平成17年)のこと。当時は卵を産んでもふ化まではいたりませんでした。

この年、専門家の方から「このままだと卵が転がってしまう」と言われたため、ベランダに砂を敷き、自然に近い雰囲気を保つようにしました。

その後もなかなかふ化は成功しませんでしたが、卵が冷えてしまうのを防ぐために、ベランダの砂の上にマットを敷くことに。2014年(平成26年)にはさらに保温効果を高めるために、マットを厚めのものに交換し、以来毎年ヒナが誕生するようになったといいます。

毎年同じハヤブサが来てる?

県庁の高層階のベランダに2005年に最初に現れたハヤブサ。今も同じハヤブサが来ているのでしょうか。

野上さんによると、きっちりと個体を識別できているわけではないそうですが、同じ個体が来ているわけではなく、何度か入れ替わっているとのことです。

多田「個体は入れ替わっても、ここに巣を作るのがハヤブサにとってみれば『この場所ええなあー』っちゅうことでしょ?」

野上さん「そういうことですよね」

一体この県庁のどんな部分が、ハヤブサの営巣に向いているのでしょうか?

今年は3羽が誕生!

元々ハヤブサは、海岸の崖の近くに卵を産む性質があります。

県庁の建物も高さがあり、周辺には緑も多い。ハヤブサのエサとなる小鳥類が豊富にいることも理由のひとつかもしれないといいます。

多田「ハヤブサにしてみれば、海際の崖っぷちと同じような(笑)感じということなんでしょうかね」

野上さん「本当にすぐ近くではありませんけど、まあ海も近いということで」

今年のハヤブサが産んだ卵は4個。1個はダメになってしまい、残りの3個から3羽のヒナが誕生しました。

多田「今、母親は一生懸命ヒナを育てているところですね」

野上さん「そうですね。さすが猛禽類って感じなんですけど、卵からかえってすぐ母親からお肉をもらいまして、パクパクと食べてますね」

巣立ちは5月下旬

巣のある場所は非公表ですが、職員の方が窓から見ようと思ったら見ることができる場所にあるといいます。

野上さん「ブラインドを下ろしてですね。ハヤブサを刺激しないように、気を付けています」

多田「あまりみんなが窓際に入れ替わり立ち替わりやってきてキャッキャ、キャッキャいうと、ハヤブサにとっても『静かにしてよ!』ってことですね」

例年ヒナが巣立つのは5月下旬~6月上旬。ですが、今年は早めに産まれたので、5月下旬だろうということです。

多田「じゃあそれまでの間、県庁の方たちは『見たいな、でもあんまり見たらいけないし』という日々が続くわけですね」

ヒナが巣立つとさみしい気持ちとともに、ほっとした気持ちにもなるそうです。
(minto)
 
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2023年04月27日07時37分~抜粋

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