多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

本降り、土砂降り、ザーザー降り。雨の強さを表す言葉はどう使い分ける?

『多田しげおの気分爽快!!~朝からP•O•N』(CBCラジオ)気象予報士でもある沢朋宏アナウンサーがリスナーの質問に答える「沢君教えて!」のコーナー。

4月7日の放送では、「天気予報では『本降りです』とか『どしゃ降り』ですとか『ザーザー降りです』とか、気象予報士の方がこういう言葉を使いますが、これはどういう基準で使い分けてるんですか?」という質問が寄せられました。

似て非なるこれらの言葉。気象予報士の見解はいかに?

[この番組の画像一覧を見る]

長い傘が必要な雨

この質問に「厳密にいうと基準はありません」と沢。さらにこれらの言葉は、気象庁が定めた「気象を解説するための気象用語」ではないといいます。

多田「その気象予報士業界で、『こういう時には本降りと言おう』というのはあるんですか?」

沢「みんなのイメージに合うように、という意味で。『降水量何ミリ』というとなかなか難しくなりますが、いわゆる『折りたたみじゃ役に立たん』。長い傘を持って行かなきゃいけない雨の時」

多田「そういう表現も、よくみなさん使われますね。これが『本降り』」

折り畳みではなく、長い傘を。確かにこういわれるとイメージしやすくなります。

傘を差しても足元が濡れる!

沢「しとしとと雨がふるぐらいならば、ちょっとぐらいならば折りたたみでもしのげるよね」

多田「これを『ウソ降り』(笑)」

沢「ククククク。言わんけど」

では「どしゃ降り」はどんな時に使う言葉なのでしょうか。

沢「時間当たりの降水量が15とか20ミリを超えてきて。イメージとしては、足元で跳ね返ってくるような雨。『傘さしても、足元濡れるじゃんか!』」

多田「結局『本降り』という表現よりも、『どしゃ降り』の方がより『どしゃー!降り』なんですね」

つまり、「本降り<どしゃ降り」ということのようです。

夏の嵐、秋の嵐、冬の嵐は?

続いての「沢君教えて!」はこちら。

「『春の嵐』といいますが、何で春だけ嵐が来るんですか?」

確かに夏の嵐、秋の嵐、冬の嵐という言葉を聞くことはありません。

沢「多分、冬の嵐ってもう『吹雪』っていった方が伝わるんでしょうね(笑)。秋の嵐って『台風』って言った方が伝わると思うんですよ。夏って、太平洋高気圧がどんっと列島に張り出してきますので、天気は荒れにくいんですが、あえていうと『ゲリラ豪雨』っていう言い方が」

冬は吹雪、秋は台風、夏はゲリラ豪雨。確かに「嵐」よりもよりわかりやすい言葉があります。

春の嵐は「爆弾低気圧」

この日、名古屋は寒冷前線の通過による雨風の強まりが予報されていました。しかし沢は、これではまだ「春の嵐」とはいえないというのです。

沢がイメージする「春の嵐」は「爆弾低気圧」。

これは、24時間で急激に発達する低気圧のこと。九州で雨が降り始めたと思ったら、大阪、名古屋とあちらこちらに警報が出る、これが沢が思う「春の嵐」だといいます。

多田「春の嵐ね。これが普段の生活で比喩的に使われる時には、『ちょっとワーッとなってるよ!』そういったニュアンスにもなりますが。最近来る大嵐は、ちゃんと“爆弾低気圧”という言葉でやってますよ、と」

言葉の印象とは裏腹に、「春の嵐」はなかなか油断できないものであるようです。
(minto)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
この記事をで聴く

2023年04月07日07時07分~抜粋

関連記事

あなたにオススメ

番組最新情報