3月14日放送の『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』で取り上げたのは「花粉症」。
今年は例年にないほど大量の花粉が飛び交っています。もはや国民病といっていいほど花粉症の人は増加中。
花粉症について、多田しげおが日本医科大学大学院教授の大久保公裕先生に伺います。
花粉症とは?
花粉症とはどういう病気でしょうか?
大久保先生「花粉によって、われわれが排除するような運動が起きます。くしゃみで吹き飛ばす、鼻水で洗い流す、鼻づまりで身体の中に入れなくさせるという防御をしています。
防御をするということは、その人の身体でスギ花粉というのが異物として認められているということになります」
医学的には「季節性アレルギー鼻炎」と呼ばれるそうです。
アレルギーを引き起こす原因物質、アレルゲンが花粉となります。
具体的にはスギ、さらにはヒノキ、ブタクサ、イネによるものもあります。
これらアレルゲンが目や鼻から人体に入ってくると、身体はアレルゲンを体外へ排出しようと反応します。
それがくしゃみ、鼻水というアレルギー症状を呈する病気ということです。
ある日突然
花粉に対してアレルギー反応を示さなかった人が、ある日突然それを異物と感じて花粉症を発症することがあります。
これはどうして起こるのでしょうか?
大久保先生「普通の人は生まれた時はスギを異物として感じていないです。
徐々に身体の中にスギが入ってくることによって、スギに対する抗体ができてくる。
抗体ができてくると抗原抗体反応といって、鼻の中でヒスタミンという物質がたくさんできてアレルギーになっていきます」
身体の免疫のシステムとして、花粉に対して抗体が作られます。
花粉が入ってくるたびに蓄積され、あるレベルに達するとアレルギー反応を示すようになります。
つまり、花粉症になるわけです。
つまりどんな人も体質だけではなく、花粉に触れる量が蓄積して、やがて限界量に達して花粉症を発症するという仕組みだそうです。
スギの生育
今年は日本列島で花粉がものすごく増えています。
大久保先生「今の世の中、戦後植えられたスギの木ほとんどが成木になってきています。スギの木は最初こどもだったのが、全部成木になって花粉を飛ばす」
スギがたくさん植えられた理由のひとつに、木材の調達がありました。
戦後70年経って花粉を撒き散らしており、今や日本列島はスギ花粉に覆われている状態です。
アレルゲンとなる花粉をどんな人もたくさん吸い込むケースが増えています。
38.8%の人が花粉症
ちなみに現在日本人でどのくらいの人が花粉症とされるのでしょうか?
大久保先生「実際に花粉症の人が38.8%もいて、この20年間で20%以上増加しています」
もしかすると、近い将来日本人全員が花粉症となる可能性があるかもしれません。
安全性の高い抗アレルギー薬も発売されていて、病院で相談すれば、つらい症状をやわらげることもできます。
症状が強くて苦しい方は一度お近くの病院で診察されてみてはいかがしょうか?
(みず)
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2023年03月14日07時20分~抜粋