多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

どうしてスギはこんなに花粉を飛ばすの?

『多田しげおの気分爽快!!~朝からP•O•N』(CBCラジオ)、気象予報士でもある沢朋宏アナウンサーがリスナーの質問に答える「沢君教えて!」のコーナー。

3月8日の放送には、「東の空から朝日が昇ってくるのを見ていたら、なんだか光が弱いんです。あれは花粉ですか?」という質問が寄せられました。沢の答えは「花粉です。今めっちゃたくさん飛んでます」。あっという間に解決しましたが、もちろんこれでは終わりません。

今回のトピックスは、「どうしてスギは、こんなに花粉を飛ばすの?」です。

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理由は「スギだから」

「なんでスギってのは、こんなに花粉を飛ばすの?」という多田しげおに、「そもそも論ですね」と笑う沢。

自身も花粉症を患っているひとりである沢は、気になって調べることにしました。

結果、わかった理由は2つ。1つは「スギだから」です。

沢「ヒマワリの花粉症とか、アサガオの花粉症って聞かないですよね?これはなぜかというと、どのようにして花が増えるかに違いがあるらしくて」

ヒマワリやアサガオは、ハチが寄ってきて受粉をします。花粉を虫に運んでもらうタイプの植物は、花粉を作る量が多くないため、多くの花粉を飛ばしません。

虫媒花と風媒花

一方スギは、「風で花粉を飛ばすタイプの植物」。子孫を増やすためには、たくさんの花粉を作らなければならない植物です。

花粉を虫に運んでもらう植物は「虫媒花(ちゅうばいか)」、風に運んでもらう植物は「風媒花(ふうばいか)」といいます。

「風媒花」はヒノキ、ブタクサ、ヨモギ、イネ科の植物すべてなど、スギのほかにもたくさんあります。

花粉症を引き起こす物質は、大抵この「風媒花」が原因というわけです。

しかし同じ「風媒花」でも、特にスギの花粉が多いのはなぜでしょうか?

今のスギは課長か部長くらい

その答えは、「自然界にあるもの以上に、人間が植林をしたから」。

そしてもうひとつ。スギは「大人になる」までの年齢が30~40年。戦後、木材を取るために雑木林にスギをどんどん植え、スギの山にしていきました。

それらのスギが大人になったのが、平成に入る頃。そこからの30年が、花粉が大変多い時期、というわけです。

沢が専門家に尋ねたところ、「今のスギは人間のサラリーマン寿命でいうと、課長か部長くらいじゃないですかね。働き盛りですからバンバン飛ばしますよ!」と言われたそうです。

この言葉を聞いた沢の脳裏に、一筋の光明が差しました。

「じゃあやがて、飛ばさなくなるんですか?」

しかし専門家から返ってきたのは、こんな一言。

「沢さん、屋久杉って知ってます?」

子や孫、ひ孫…いつまで経ったら?

屋久杉といえば、樹齢がとにかく長いスギ。300~400年は当たり前。中には1000年を超えるものもあります。

「ということは、沢さんの子や孫、ひ孫。いつまで経ったら…ってことですよ」と言われてしまった沢。

「スギががんばっている間は、スギとの付き合い方もうまくしなければいけない」と、再確認させられた沢でした。

実は名古屋では、花粉はまだピーク時の3割ほどしか飛んでいません。3月中旬からもっと多くなります。

雨が降ったら車が花粉でどろどろに、晴れたら花粉が舞う。花粉との戦いは3月下旬まで続きそうです。
(minto)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2023年03月08日08時38分~抜粋

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