多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

保護者の意識が大切!こどもの「ワクチン接種」

専門医が身近な病気のことをわかりやすく解説する『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』(CBCラジオ)のコーナー「健康で生きる」。

3月のテーマは「小児科の診療」です。


1日の放送では大同病院・小児科部長の浅井雅美先生が「予防接種」について解説します。


聞き手は多田しげおです。

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そもそもワクチンとは?

小児科は、誕生した新生児期から思春期(15歳、中学3年生頃)までを対象として診療を行っていますが、病気の治療はもちろん、成長・発達の相談や健診、予防接種等、こどもの成長・健康全てに関わっています。
そんなこどもの医療に関する話を今月は伺っていきます。

多田「そもそもワクチンとはどういうものだと考えればいいですか?」

浅井先生「ワクチンは、感染症の原因となるウイルスや細菌などの病原体の毒性を弱めたり、病原体の一部から身体にとって安全な状態にした薬液がいわゆるワクチンです」

多田「それを接種することでどうなりますか?」

浅井先生「ワクチンを接種することで病原体に対する免疫が出来て、病気にかからないようにする、もしくはかかっても軽くすむ、重症化しないというために接種するというのがワクチンですね」

ワクチンデビューは生後2ヶ月

多田「乳幼児期に接種するワクチンはたくさんあると聞きますが、どんなものがありますか」

浅井先生「生後2か月からワクチンデビューです。1歳までに接種開始するワクチンがヒブワクチン、肺炎球菌ワクチン、B型肝炎ワクチン、ロタウイルスワクチン、四種混合ワクチン、BCGです。

四種混合ワクチンにはジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオが含まれますので9個の病気を予防します。

ワクチンの数が非常に増えたのが、2008年頃からで、乳児期のワクチン接種が順に増えて、多くのこどもたちが重症な感染症になることが防げています」

以降もたくさん接種機会が

多田「それ以降に接種するワクチンはどのようなものでしょうか?」

浅井先生「1歳過ぎに麻疹・風疹ワクチン、水痘ワクチン、おたふくかぜワクチンを接種します。
おたふくかぜワクチンはまだ定期接種、つまり無料で接種出来ませんが大切なワクチンです。

3歳までは1歳までに接種したワクチンの中で、追加接種が必要なものがありますので忘れずに接種しましょう。追加接種する事で免疫が長く持続します。
3歳になると日本脳炎ワクチン、その後、小学生までは追加接種があります。
女の子は小学校6年生から子宮頸がんワクチン接種も開始になりますね」

保護者の意識が大切

多田「ワクチンを打つタイミングが来たらお知らせは来るんですか?」

浅井先生「それは市町村によって違うんです。
例えば名古屋ですと、今はシール券や予診票がダイレクトで郵送される仕組みになっていますが、そこは市町村によって違います。

ただ、お知らせが行政から来ることはどこも同じです。ダイレクトでくるのか、まとめてもらうのかは違っても、かなり市町村は力を入れていますので、そういう情報はいろんな所からいただくことはできると思います」

多田「結局は、保護者の方が意識をもってワクチンを打った方がいいと考えるのならば、いつもいつも気を付けていた方がいいですよね?」

浅井先生「お知らせが来る時に、接種するのは医療機関に足を向けてもらわないといけないので。
市町村によってはギリギリになって確認のお知らせをするところもあります。

そういうことで接種率を上げて、日本で病気を流行らないようにすることにも、ずいぶん市町村も頑張っているところがあります」

今回は大同病院・小児科部長の浅井雅美先生が「予防接種」について解説しました。
(新海 優・Yu Shinkai)
 
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2023年03月01日08時14分~抜粋

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