多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

静かなブーム到来!「どぶろく」ってどんなお酒?

お酒にはビールやワイン、焼酎などさまざまな種類がありますが、「どぶろく」と聞いて懐かしいと思った方は、ある程度上の世代ではないでしょうか。

実は最近、この「どぶろく」が若い世代で静かなブームになっているようです。

2月27日放送『多田しげおの気分爽快!!~朝からP•O•N』では、発酵・醸造食品に詳しい名城大学農学部教授の加藤雅士先生に、どぶろくについて解説いただきました。

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にごり酒とどぶろくは同じ?

まずはあらためて、どぶろくとはどのようなお酒なのか、おさらいしましょう。

加藤先生「日本酒に非常に近いんですが、米、米麹、水を原料とします。
発酵させて造るのは日本酒と一緒なんですが、決定的な違いは濾すか、濾さないかです。
濾さないのを『どぶろく』という定義になっています。

日本酒のろ過は実は2種類ありまして、粗い網で濾すとにごり酒みたいになるんですが、細かい網で濾すと清酒になるんですね」

どぶろくはろ過しないということですが、濾さないと何が残るのでしょうか?

加藤先生「濾すといわゆる酒粕が取れますよね。なので、大ざっぱに考えると酒粕ごと入ってる、繊維質などいろいろ良い物質も入ってるんですけど。
あと、発酵させた時の酵母なんかもいっぱい詰まってると思います。

もうちょっとゴツゴツと米の粒みたいなのも残ってることが多いかと思うんですけど、いわゆるもろみをそのまま飲むというイメージでも良いかと思います」

どぶろくにあって、日本酒にない

酒粕は栄養価が高いと言われたりしますが、そうするとどぶろくも栄養価が高い、身体に良いものなのでしょうか。

加藤先生「酵母を入れなければ甘酒になりますので、もともと糖分も入っていて飲む点滴と呼ばれる甘酒の成分を受け継いでいます。

食物繊維や、酵母も適量を摂ればその中に入っているビタミン類も一緒に摂れますので、血行が良くなるとかいろいろ効果があると言われていますね」

もちろん身体に良いからといってたくさん飲んでも良いわけではなく、当然アルコールですので、飲む量はよく考えなければなりません。

最近人気の秘密

最近のどぶろく人気、どのような秘密があるのでしょうか?

加藤先生「どぶろくってシュワシュワとして、できたてだと口あたりも良くて炭酸も若干残ってますし、舌触りも良くプチプチして爽やかな酸味。

それから甘酒みたいな甘味も残ってますし、あとは米の食感が残ってますのでちょっところっとした感じとか、つぶつぶ感があったりとか。

本当に自然にできたんだなというのが実感できて、例えば甘口のものを選んでいただくと、甘くて酸っぱくて非常に飲み口が良いので、お酒が苦手だなという人でも結構すんなりと入れちゃうところもあるかなと思いますね」

また、最近では果物と組み合わせたフルーティーなどぶろくも出ているそうですので、さらに飲み口が良いかもしれません。

中には「どぶろくやにごり酒は、濁りの部分が原因で悪酔いする」というのを聞くことがあるようですが、これは単に飲みやすいからたくさん飲んでいるだけかもしれません。

「酒は百薬の長」といいますが、やはりどぶろくは薬のように身体に良いといって飲みすぎるのも良くないので、適量で楽しむのが良さそうです。
(岡本)
 

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2023年02月27日07時16分~抜粋

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