多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

晴れと雨が交互にやってくる。春はどうして短期間で天気が変わるの?

『多田しげおの気分爽快!!~朝からP•O•N』(CBCラジオ)、気象予報士でもある沢朋宏アナウンサーがリスナーの質問に答える「沢君教えて!」のコーナー。

2月24日の放送には、「どうして春は3~4日で天気が変わるんですか?」という質問が寄せられました。

確かに春は、晴れの日と、曇りや雨の日とが繰り返しやってきます。
「それを春と呼んだから…と言ったら怒られますか?」とサラリとかわそうとした沢ですが、そうは問屋が卸しません。詳しく解説してもらいましょう。

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低気圧と高気圧が交互に通過

沢「天気が変わる、すなわち高気圧だけが覆っているのではなく、低気圧、高気圧、低気圧、高気圧と、日本の上空を交互に低気圧と高気圧が通過するようになると、3~4日ごとに天気が変わります」

高気圧に覆われると晴れ、低気圧がやってくると雨が降ります。西から東へ高気圧、低気圧、高気圧、低気圧が進み、日本列島を通過する。ここまではわかりました。それでは、なぜ春はこういった気象現象が起こるのでしょうか。

沢「地球儀サイズで地球を宇宙から眺めると、低気圧や高気圧が流れていく場所っていうのがあるんです。どのあたりか。それは、偏西風が強く吹いているところ。偏西風が吹いているところで、スーッと流れて行って」

多田「西から東へ、偏西風です。いつも風が吹いています。その風に乗って、はい高気圧、はい低気圧、はい高気圧と来る」

季節による偏西風の流れの違い

夏になると、偏西風は太平洋高気圧に押し上げられて、日本よりはるか北の方で、高気圧、低気圧、高気圧、低気圧と交互に通過してます。

冬になると、偏西風はシベリア高気圧で押し下げられて、日本よりも南の方で高気圧、低気圧、高気圧、低気圧…つまり3~4日ごとに天気が変わるというわけです。

沢「夏と冬の間の時期、すなわち春や秋の時期になると、ちょうど偏西風の流れが日本列島にかかるあたりにやってくるので」

多田&沢「日本列島の上で、高気圧、低気圧、高気圧、低気圧」

というわけです。

大の飛行機マニア?

春になって3~4日ごとに天気が変わり始めた頃に、「おお、偏西風が日本列島にかかってきたな」とつぶやくと、気象に詳しい人と思ってもらえるかもしれません。

または、沢によると「大の飛行機マニア」と思われるかも、とも。

沢「セントレア発福岡行きの時間が、えらい変わってくるんですよ」

たとえば日本からアメリカへ飛行機で行く場合、行きは偏西風に押されてフライト時間が短くすむものの、帰りは長くかかるということがあります。

このフライト時間が、季節によっても変わってくるということです。

季節でフライト時間が変わる理由

沢「ジェット気流(偏西風の中でも特に強く吹く風)が日本にかかっていない時期であれば変わりませんが、ジェット気流の真ん中を切り裂いて逆に飛行する場合は、行きか帰りかでえらい時間が変わってくる」

このジェット気流の位置は、夏か冬か、春・秋かで緯度が変わるので、季節によって所要時間が変わる、というわけです。

天気のコーナーのはずが、気が付けば「乗り物の話」をしている時間が長くなった、今回の「沢君教えて」でした。
(minto)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2023年02月24日08時05分~抜粋

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