多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

途中にセリフが入る曲

2月23日のCBCラジオ『多田しげおの気分爽快!!~朝からP•O•N』では祝日特集として、曲の中にセリフが入る歌を選曲しました。

特に昭和時代の歌謡曲は時折、メロディとは関係なく語るものがいくつかありましたが、セリフに端を発するドラマについても触れます。

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ほとんどがセリフで構成

最初に紹介するのは、ダウン・タウン・ブギウギ・バンドの1974年(昭和49年)のヒット曲「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」。

ほとんどがセリフという曲で「アンタ、あの娘の何なのさ」という決めゼリフで知られています。
リーダーでボーカルを務める宇崎竜童さんが作曲、阿木耀子さんが作詞という、夫婦による作品ですが、実はこの曲、阿木さんが初めて作詞を担当したもの。
この後コンビではもちろんのこと、阿木さん個人でも多数の名曲を生み出しました。

続いて紹介したのは、海援隊の1973年(昭和48年)のヒット曲「母に捧げるバラード』。
後に『幸福の黄色いハンカチ』(1977年・山田洋次監督)『3年B組金八先生』(1979年~・TBSテレビ)への出演で俳優としても活躍する武田鉄矢さんの知名度が一気に上がった出世作と言える曲です。

博多から上京した男が、タバコ屋を営んでいるお母さんに出した手紙の内容で構成されており、ほぼ現実の武田さんと重なった歌詞となっています。

途中のセリフはお母さんが息子を博多弁で叱っている内容で、武田さんとともに博多弁も全国的に広まりました。

視聴率40%を超えた教師ドラマ

武田さんの『3年B組金八先生』同様、教師ドラマでもう1つヒットした作品が『熱中時代』(1978年 日本テレビ系)。

子役から活躍していた水谷豊さんが、北海道から出てきた若くて情熱的な小学校の先生を演じて大ヒット。
最終回は46.7%(ニールセン調べ・関東地区)と、高い視聴率を記録しました。

『熱中時代』の教師編としては78年の第1シリーズと80年の第2シリーズに分かれていて、後者の主題歌は水谷さんが自ら歌った「やさしさ紙芝居」。

イントロでは、ビー玉やメンコといった懐かしい遊びを回想するセリフがあり、非常に印象に残ります。

ちなみに79年には、同じ水谷さん主演で『熱中時代・刑事編』が制作されていますが、この主題歌「カリフォルニア・コネクション」も水谷さんの歌唱。
この楽曲にはセリフはありませんでした。

曲がヒットしても悩み

次に紹介するのは、あべ静江さんの1973年(昭和48年)のヒット曲「みずいろの手紙」。

冒頭の「お元気ですか?そして今でも愛していると言ってくださいますか?」というセリフは、当時多くの男性の心をとらえました。

三重県松阪市の出身のあべさんは、名古屋でラジオのDJをしていましたが、歌が上手なためにデビューを勧められ、全国区で大人気となりました。

しかし、あべさん本人は「この曲が表している女性像とは、自分はまったく違う」と考えており、そのギャップに抵抗があったようです。
本人の思惑とは別に曲は大ヒットし、翌年1974年(昭和49年)にはNHK紅白歌合戦に出場することになります。

一時期はこの曲を歌うことを避けていたそうですが、やがて時間が過ぎたあとに「やっぱりこの歌は私の曲で、さらにはこの曲を支持してくれたみなさんの曲でもある」と考えが変わり、今では素直に歌えているとのこと。

セリフがあることで、歌い手本人の思いとは違うイメージに悩んだという一例でした。
(岡本)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2023年02月23日07時21分~抜粋

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