多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

LGBTへの不適切発言などで問題視…秘書官ってどんな仕事?

岸田首相の長男である翔太郎氏やLGBTへの不適切な発言が問題視された荒井勝喜氏など、ここのところにわかに政務秘書官に関するニュースが取り上げられています。

そもそも、政務秘書官の仕事はどのようなものなのでしょうか?

2月9日放送『多田しげおの気分爽快!!~朝からP•O•N』では、政務秘書官の役割などについて、CBC論説室の石塚元章特別解説委員が解説しました。

[この番組の画像一覧を見る]

政務秘書官と事務秘書官の違い

総理大臣の秘書官は複数いて、内閣官房組織令では5名と規定されていますが、現在は8名。

役割は2種類に分かれ、メインとなる「政務秘書官」が2名、その他に「事務秘書官」が6名という構成です。

政務秘書官は国家公務員の特別職という扱いで、総理大臣が信頼する人を起用するケースが多いのですが、もともと公務員とは限りません。

今のケースでは嶋田氏は経済産業省出身の官僚で、もう1人がいま話題の岸田総理の息子です。

直前までは岸田総理の公設秘書、その前は商社マンだったので、公務員とは関係のない立場です。

良い悪いは別にして、身内を政務秘書官にするのは岸田総理に限りません。
信頼できる人を選んだ結果、身内になるのは自然なのかもしれません。

事務秘書官はどこから選ばれる?

信頼できる人といえば秘書も同じで、有名なのは小泉純一郎首相時代の飯島勲秘書官です。

また、新聞の番記者というケースもあり、池田勇人首相の時は西日本新聞の伊藤昌哉氏が秘書官になり、退職後は政治評論家となりました。

一方、事務秘書官はもともと官僚で、それぞれの省庁のトップクラスが就きます。

総理が選ぶケースもありますが、省庁から提示されるもので、主に外務省、経済産業省、財務省、防衛省、警察庁から送られ、総理と各省庁との間のパイプ役となります。

今回、LGBT発言を発端に更迭された荒井氏は、経産省出身のため、後任も経産省から着任しています。

公設秘書と私設秘書の違い

あと、それぞれの国会議員には秘書がついていますが、公設秘書と私設秘書に分かれています。この違いは何でしょうか?

石塚「公設秘書は何が公設かというと、給料を国が税金で出してくれると。国会議員の給与等に関する法律にルールがあって、ランクがありますけど決まった金額がもらえる。

公設秘書は3種類に分かれていて、昔、第1秘書、第2秘書って言っていた。
昔は2人分だけ出てたんですけど、1990年代になって『政策秘書』という新しい肩書ができたんです」

政策秘書は国会議員が法律を作るためのサポートなどを行いますが、難易度の高い試験に通る必要があります。

3人まで国から給料を出しますがが、アメリカではもっと多くの人数にお金が出るそうで、専門家の中には少ないという意見もあります。
日本では秘書が3人では少ないとなると自腹で秘書を雇うこととなり、それが私設秘書というわけです。

秘書の人数はそんなに必要?

私設秘書の人数は議員によってまちまちですが、多いケースだと10人以上ということもあるそうです。

重責を担うベテラン議員だったり、あとは東京から離れた地元で仕事が必要ということもあるようです。
秘書の必要性について、石塚委員はどう考えているのでしょうか?

石塚「政策・立法といった議員としての大変重要なお仕事のためのサポート役がいるわけです。あと、選挙で当選するためには地元で面倒を見なきゃいけない。
実は冷静に考えると、秘書って2種類で全然役割が違うんですね。

大勢の秘書が何の仕事をするかによってまったく違うと思うんですけど、ちゃんと政治家が良い政治をするために良い政策、情報を集めて取材もして立法ということになれば、それに見合う秘書は一定数いるだろうと」

秘書だけではなくそもそも国会議員の数が多いかどうかという議論もありますが、これは政治家側だけの問題ではありません。

石塚は「秘書が地元を回ってご機嫌を伺ってくれて、仲良くなって『じゃあ1票あげるよ』っていう考え方の投票が果たしていいのかどうか。有権者サイドの問題もないわけではないと思います」と語りました。
(岡本)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
この記事をで聴く

2023年02月09日07時19分~抜粋

関連記事

あなたにオススメ

番組最新情報