多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

「大雪警報」の基準、どの地方でも同じなの?

『多田しげおの気分爽快!!~朝からP•O•N』(CBCラジオ)、気象予報士でもある沢朋宏アナウンサーがリスナーの質問に答える「沢君教えて!」のコーナー。

1月25日の放送には、札幌在住のAさんから「三重県には大雪警報が出て大変ですね。でも北海道の私からすれば、大雪警報が出る基準が三重県と札幌では違いがあるような気がします」というおたよりが寄せられました。

名前は同じ「大雪警報」でも、地域によって基準に違いがあるのでしょうか?

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市民生活への影響

24日、「10年に一度」の大寒波が日本列島を襲い、各地に大雪をもたらしました。これにより車や列車の立ち往生が発生し、大きく報道されました。

全国で「大雪警報」が出されましたが、この警報が出る基準は地域によって差があるのではないか、というのがAさんの質問です。

沢によると「大雪警報」だけではなく、「大雨警報」もやはり地域によって基準が異なるんだとか。

札幌はもともと多くの雪が降る場所なので、ある程度以上の雪が降る場合でないと、警報を出す必要はありません。

しかし三重県のような温暖な地域では、少しの雪でも生活に影響が出てしまうため、警報の基準が低く設定されています。

こういった理由で、警報の基準は市町村別に細かく決まっているのです。

津市と札幌市の違いは「4倍」

三重県津市、熊野市では12時間の降雪量「10cm」が大雪警報の基準です。
一方、北海道札幌市では12時間で「40cm」。なんと4倍です。
同じ北海道でも、地域によってこの数字は変わってきます。

積雪量が多く、たびたびニュースに取り上げられる「酸ヶ湯(すかゆ)温泉」がある青森県青森市は、12時間で「50cm」。札幌よりも基準が上です。

大雪警報だけでなく、大雨警報、暴風警報も地域によって基準が異なります。暴風警報・強風注意報の基準は、「海があるかないか」で変わってくるそうです。

大雨警報の場合は?

大雨警報の場合は、「何mm」という単純な雨量だけではなく「その土地の成分」と「土壌にどれだけ雨水がしみ込んだままなのか」という複雑な計算式によって算出されます。

沢によると、雨の多い三重県南部の尾鷲市と、雨の少ない岡山では、この基準におよそ3倍ほどの違いがあるとのこと。

岡山は少量の雨でも警報基準になりますが、三重県尾鷲市はもともと多く降る場所なので、警報を出さなくても大丈夫、ということです。

「これが日本列島」

つまりポイントは「市民生活にどれくらい影響を与えるかどうか」。
雪も雨も風も、これが警報の基準です。

普段から慣れているところは、少々のことでは警報を出しませんが、慣れていないところでは「注意喚起」の意味もこめて警報を出すというわけです。

「大雪警報は、三重県の津市は12時間で10cm。豪雪地帯として知られる青森市は50cmと、5倍の違いがある!」と驚く多田しげおに、「これが日本列島っていうことですよね」と沢。

「これだけの差があるということを、今日は如実に痛感するような1日になっている」と、日本の南北の長さを再確認する1日だと語った沢でした。
(mitno)
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2023年01月25日08時37分~抜粋

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