多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

身体に良いのか悪いのか?コーヒーの謎

寒い時、一杯のコーヒーがおいしい時期ですが、果たしてコーヒーは身体に良いのか悪いのか、果たしてどちらでしょうか?

1月24日放送の『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』では、CBC論説室の後藤克幸特別解説委員がコーヒーについて取り上げて解説します。

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コーヒーはいつから飲まれている?

後藤「赤道に近い熱帯地方に育つ常緑樹です。アフリカが原産地。5、6月に白い花が咲いて、赤い実を結び、その実の中にある種がコーヒー豆です。
これを粉にして焙煎して熱湯で抽出した香り高い液体がコーヒーです」

いつ頃から飲んでいたのでしょうか?

後藤「6世紀頃、アフリカでコーヒーの赤い実を食べる人がいたと言われています。
それが13世紀頃になると、豆を炒って粉にして飲むという、現在の形のコーヒーがアラビア地方を中心に広まってきました。

17世紀、トルコの商人がイギリスにコーヒーを持ち込んでふるまった。すると大評判になり、ロンドン中にコーヒーショップが林立し、瞬く間にヨーロッパに広まったそうです」

コーヒーが日本に入ったのははいつ頃なのでしょうか?

後藤「鎖国の江戸時代、オランダ人が長崎の出島にコーヒーを持ってきて飲んでいた。
そこに日本人の蘭学者が出入りしていて、飲んでうまいとなった。

明治になると、銀座にカフェがオープンして大衆化したと言われています」

身体に良いのか、悪いのか?

コーヒーは身体に良いのか、悪いのでしょうか?

後藤「良い面と悪い面と両方あります。
良い面は、コーヒーにはポリフェノールという成分が含まれています。植物にほとんど含まれている成分で、赤ワインとか、ブルーベリー、お茶にも含まれています。
コーヒーには赤ワインと同じくらいの量のポリフェノールが含まれていると言われています。

ポリフェノールの効果は、酸素と結びついて細胞を劣化させる酸化という作用を防ぐ、抗酸化というもので、血糖値を下げたり、血圧を改善したりする効果があると言われています。

悪い面で言うとコーヒーにはカフェインが含まれています。脳を活性化させて集中力を上げる良い作用もある。
一方、飲み過ぎると中毒性を帯びたり、イライラの原因になると言われています。

管理栄養士は刺激が強いので空腹時に飲むと胃腸が荒れるので、飲むなら食後がいいとアドバイスしているそうです」

適量とは?

後藤「ただし、WHO(世界保健機関)は、女性の胎児への影響が心配されている科学的データがあるので、コーヒーは妊婦さんに関しては、一日3~4杯にしておくのが推奨されるという見解を正式に公表しています。

また、国立がん研究センターが9万人の男女を追跡調査した研究を発表していて、この結果、コーヒーを1日3~4杯飲む人の死亡リスクは、まったく飲まない人に比べると20%以上低かったという調査データがあります。
これがポリフェノールの効果で、全体として3~4杯くらい毎日飲むと、死亡リスクが飲まない人に比べて減るという研究を発表しています。

ただし、日本の厚生労働省はカフェインへの身体の抵抗力、反応力は個人差があり、どの程度ならいいか、一概には数字では言えないという立場を示しています」

最後に後藤委員は「目安としては3~4杯ですが、個人差があるので、それぞれの適量をマイペースで楽しむのが良いというところでしょう」とまとめました。

コーヒーは適量を楽しむのが、心にも身体にも良いようです。
(みず)
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2023年01月24日07時19分~抜粋

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