多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

衝撃的な報道「巨大地震が続発する確率は最大96%」について、専門家に尋ねてみた。

1月17日、阪神淡路大震災から28年を迎えました。この震災では6,434人もの尊い命が失われました。

東海地方も巨大地震、いわゆる「南海トラフ地震」への備えは必要と言われています。

17日放送のCBCラジオ『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』では、沢朋宏アナウンサーが地震の最新情報を、名古屋大学大学院環境学研究科の山岡耕春教授に伺いました。

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地震はなくならない

沢「基本的なことですが、地震は地球上からはなくならないですか?」

山岡先生「地球が活動している間は絶対なくならないです。

地球はもともと熱かった、中で熱が発生しています。それを流すためにマントル対流が起きています。それが止まるまでは決して地震は終わりません。

少なくとも人類が存在する間は絶対なくなることはないと思います」

つまり、人類はずっと地震と付き合わなければならない運命のようです。

地震にはふたつのタイプが

地震のメカニズムについて尋ねました。

山岡先生「地震は日本で言うと、『海溝型の地震』と『内陸活断層型の地震』があって、いずれもプレートが日本列島の下に沈み込むという作用で起きるものです。

細かいことを言うと、岩盤の割れ目がいきなりずれ動く現象です。
岩盤の中には大小さまざまな割れ目があって、それがいきなりずれ動くと地震になる、というのが今の地震の考え方です」

28年前の阪神淡路大震災についても、事前に発生が予知できなかったそうです。

山岡先生「淡路島から神戸にかけての活断層がいきなり動いたのです。ほとんどの地震はいきなり発生するので、なかなか事前に知るのは難しいと今は考えられています」

「最大96%」が意味するもの

地震の予知は難しいと語る山岡先生に沢アナが尋ねます。

沢「気象庁で月に1回、定例的に発表がありますが、あれは、それでも何かの変化を掴み取ろうというものでしょうか?」

山岡先生「いろいろありますが、今の地震活動の状況がどのくらいかをお知らせすること、日本列島はこのくらい地震が起きていることを知ってもらうことが主だと思います。

それに、最近で言うと能登半島のように群発的といって、地震活動が増えることもあるので、そういう情報を出すなど、さまざまな役割があります」

先日、南海トラフで巨大地震が続発する確率が「最大96%」という衝撃的な報道がありました。

山岡先生「『最大96%』という表現は、非常に誤解を与える表現です。

考え方としては、南海トラフの広い震源地の中で、ある程度大きな地震が起きると、その周囲で引き続き地震が起きる確率が非常に高くなる、と理解するのが正しいです。

普段に比べると、100倍、1,000倍くらい確率が高くなるということもあります」

常に備えを

山岡先生「過去の例を見ると、南海トラフの地震は紀伊半島を境にして東側で起きる東海、東南海地震と、西側で起きる南海地震とふたつの場所に大きく分かれています。

それぞれの場所で相次いで起きるとか、同時に起きることが今までにあるので、比較的ふたつの場所は連動しやすいとわかっています。

その連動の間隔は早い時はほぼ同時、数十時間。長いと2年、3年という間隔になります。片方で地震が起きると、もう片方で地震を引き起こす性質が非常に強いということで、注意する必要があります。

片方で起きた時に。1週間以内に反対で起きる確率は100分の1から10分の1くらいと言われています。
それをひと月、1年とすると確率が上がっていきます。

ですから直後が一番危ない。それからその地域の人々はだんだん落ち着いてくると思います。なんとなく起きないのかな、と思った頃にいきなりドカンと起きることもあり得ます」

最後に沢アナは「この辺りの(東海)エリアは地震が起きる可能性が高いといわれているエリアだから、備えもしっかりしておきたいですね」とまとめました。
(みず)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2023年01月17日07時22分~抜粋

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