1月10日放送のCBCラジオ『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』では、「こんな協会ありまっせ」というコーナーが始まりました。
日本にはいろいろな協会があり、趣味の協会から世のため人のためという協会まで多種多様。そのひとつを取り上げて紹介します。第一回目は「日本あんこ協会」です。
多田が会長のにしいあんこさんに話を伺いました。
あんこを通じて世界平和を!
まず「日本あんこ協会」とはどういう協会でしょうか。
にしい会長「あんこを通じて世界平和を実現することをミッションに掲げています。
あんこを食べれば笑顔になれます。これが世界中に広がれば、みんなが笑顔になる。これが世界平和です。あんこの普及振興をやっている団体です」
単なる同好者の集まりでなく、大きな理想を掲げた協会でした。
活発なイベント活動
あんこの魅力をもっと知ってもらおうと、あんこにまつわるいろいろなイベントなどをしています。具体的にどんな活動をしているのでしょうか。
にしい会長「日本三大小豆の産地があります。北海道・丹波・備中ですが、その備中、倉敷が主催する和菓子店のスタンプラリーを監修しました。和菓子店があんこ菓子を作ってくださり、それが27店舗集まりました。
とても盛り上がり、すべてコンプリートしたあんこファンの方も続出されたそうです」
あんこの魅力を知ってもらう、プラス和菓子店の経済効果もあるというイベントです。
27店舗すべて完食すると「あんバサダー」という称号が与えられます。あんこの基礎知識を備えている人物であることを認めるという「備中あんバサダー認定書」が送られます。
あんこ検定
また、「あんこ検定」も行われています。
合格すると「あんバサダー」になれる。そうすると「餡活」をすることが許されます。
この「あんこ検定」には、例えばどんな問題が出るのでしょうか?
にしい会長「小倉あんの小倉は京都の小倉山に由来する。〇か×か?」
小倉あんはこしあんにちょっと大粒の品種である大納言小豆を加えたもので、つぶつぶ触感も感じながらあんこのおいしさを楽しむというものです。さて、答えは?
にしい会長「答えは〇です。京都の小倉山は平安時代、貴族、公家のおしゃれスポットでした。小倉という言葉自体がファッショナブル。そのあたりでは大納言がよくとれました。そこで炊かれたあんこが小倉あんと言われました」
検定を合格するには広い知識が必要ですね。
父の送ってくれたあんこ
にしいさんは、なぜこの協会を立ち上げたのでしょう?
にしい会長「大きな借金をしたことがあって、友人がいなくなり、人生のどん底にいた時期がありました。その時に唯一自分のことを無条件で『大丈夫か』と言ってきてくれたのが、実の父です。
お米が送られてきたりして、その中にどら焼き、羊羹、あんこそのものが一緒に送られてきました。
僕はどん底で父親のさりげない愛を感じました。僕はあんこを食べながらボロボロ泣き、もう一度借金を返済して社会人としてしっかりとした人間になりたいと思ったのがきっかけです。
あんこに父親の愛が乗っかって、改めてあんこが好きになりました」
あんこを通じて世界平和、みんなが笑顔になるという、にしいさんにとっては大真面目な目標になりました。
会員8,900人!
そして2018に立ち上げたのが日本あんこ協会です。
にしい会長「あんこ協会の協会員は8,900人ほどです。本当にあんこが好きと手を挙げてくださる方、あんこ検定に合格された方なのでかなり多いと思います。まさかここまで共感される方がいらっしゃるとは思ってなかった。うれしいです」
にしいさんにとってあんことは何でしょうか?
にしい会長「日本人の原体験に帰らされているところがあります。デジタル社会は人のぬくもりが介在する余地がなくなってきていますが、あんこはほっこりして、昔おばあちゃんが炊いてくれたぬくもりが感じられる食べ物です。これが魅力だと思っています」
にしい会長の熱意に触れると、改めて、あんこのぬくもりを思い出します。
(みず)
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2023年01月10日07時40分~抜粋