多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

60年経っても輝きを失わないメッセージ「LOVE&PEACE」

今年もあと1週間近くとなり、1年を振り返る時期になりました。

そこで12月22日放送『多田しげおの気分爽快!!~朝からP•O•N』(CBCラジオ)では、CBC論説室の後藤克幸特別解説委員が今年1年を振り返り、社会全体に影響を及ぼしたトピックについてあらためて解説しました。

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成人の18歳引き下げで起きた問題

日本の社会全体に影響を与えたこととして後藤が真っ先に挙げたのが、「成年年齢が18歳に引き下げ」です。

今年の4月に改正民法が施行されたことで、明治以来20歳だった成年年齢が18歳に下がりました。
成年年齢とは「親に守られている未成年ではなく、独立した大人の責任を求められる年齢」のことです。

例えば、18歳になると親の同意なしで携帯電話やクレジットカードなどの契約ができるようになりますが、悪徳商法などのターゲットも18歳まで下がることになります。

親の立場からしますと、トラブルを避けるためには、早い時期からこどもに対して契約について注意すべき点などを教える必要がありそうです。

幼稚園・保育園で起きる問題

心を痛めたニュースと言えば、保育園や幼稚園で相次いで起きた事件。
通園バスの中で長時間置き去りにされ、閉じ込められたままこどもが亡くなるという事件が発生。
降りる人数や休みの連絡などを確認すればわかることなのですが、時折発生しています。

また、11月には保育士による虐待行為が発覚し、12月に3人が逮捕されています。
園児の足をつかんで宙吊りにするなどの行為が内部告発で明らかになりましたが、それに対して園長が職員に秘密を外へ漏らすなという誓約書を書かせるといった、悪質な隠蔽も問題視されました。

ただ、これらは個々の幼稚園や保育園が原因というだけではなく、後藤委員は慢性的な保育士不足から保育士のストレスや質の低下、研修・教育の不徹底などが背景にあると語りました。

また、こどもは自ら被害を訴えにくいということや、幼稚園や保育園内で起きるできごとは外部へ現れにくいということもあります。

そのため、後藤委員は同僚や仲間で声を掛け合ったり、悪い行為を指摘できる雰囲気が作られるかどうか、行政がきちんと監視・指導できるかどうかが大事と指摘します。

明るい話題も

暗い話題が続きましたが、社会を明るくしたトピックの1つといえば、藤井聡太さんが今年も大活躍。
今年の2月に「王将」というタイトルを新たに獲得し、現在は五冠となっていますが、年明けには羽生善治九段と王将戦の対戦が決まっています。

藤井五冠が王将のタイトルを獲得した時点で19歳6か月でしたが、これは羽生九段が持っていた22歳10か月を抜いて史上最年少記録となりました。

また、羽生九段は現在タイトルを失っていて無冠の状態で52歳ですが、1月の王将タイトル戦を獲ろうという状況で、どちらが勝つのか気になるところです。

そして、後藤がビートルズマニアということで挙げたトピックは、「ビートルズがデビュー60周年」。
1960年代に泥沼化していたベトナム戦争に疑問を投げかけ、「LOVE&PEACE」というメッセージを社会に向けて発信しました。

それが60年経った今でもウクライナ侵攻や北朝鮮のミサイル発射など、今も「LOVE&PEACE」というメッセージの輝きが失われていないというのも、皮肉なものです。

来年は明るいトピックがもっと増えてほしいですね。
(岡本)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2022年12月22日07時25分~抜粋

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