多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

「戦争、コロナ、米中」、今年の国際情勢を振り返る。

CBCラジオ『多田しげおの気分爽快!!~朝からP•O•N』では、12月19日から2022年の出来事を振り返っています。

12月20日の放送では、ウクライナ情勢を中心にアメリカ、中国の動きなど、この1年の「国際情勢」をCBC論説室の石塚元章特別解説委員が説明しました。

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なぜ戦争は始まったのか?

今年の国際情勢を振り返ると、何といってもロシアによるウクライナへの侵攻。
1年前にはまったく想像していませんでした。

ウクライナの国境付近に結集する戦車に、誰もが「威嚇だろう」と思っていたところ、首都キーウに攻め込みました。一気に鎮圧したいプーチン氏の思惑は外れ、ウクライナは今なお戦闘の中にあります。

多田「そもそもプーチン大統領は何を思って攻め込んだのでしょうか?」

石塚「ロシアの昔ながらの発想で、ウクライナは自分たちのものだと思っている。そこへ、東西冷戦が終わった後、ハンガリー、ポーランドとかどんどんNATOに行く。ウクライナにも西ヨーロッパに行きたいという政権ができる。

それはプーチン大統領としてはまずい。そして、その考えを支持する一定の人がロシアにもいるということです」

今後の見通し

プーチン大統領はウクライナを自国の領土に戻そうと、少なくともロシア側の友好国にしようと攻め込んだのですが成果はあがりません。
多くのウクライナの市民やロシアの兵士たちが命を落としている悲惨な状況が、10か月以上も続いています。

多田「これからの見通しはどうですか?」

石塚「見通しはわかりません。長期化するのではと言われています。
この戦争のひとつのポイントは戦争だけでなくて、経済、エネルギーなどにすごく影響が出ています。あちこちで物価が上がったり、資源の分配が変わったり。どの国がどういう思いで動いているか、リーダーの思惑もわかったり、いろんなことが明らかになりました」

多田「この戦争によって、特に経済で世界はつながっているとわかりましたね」

プーチン大統領のあせり

多田「もうひとつ、ロシア国内でプーチンさんの立場がかなり危うくなってきているようですね?」

石塚「漏れ聞こえてくる話だと相当危ない。だからプーチン政権は焦っているということです。

ウクライナの北のベラルーシに行った。そこのルカシェンコ大統領はプーチン大統領と仲がいいと言われている。そこと組んで一緒に北からキーウに攻めてくるのではと言われました。
しかしルカシェンコさんも、それでは勝てそうにない、だがプーチンさんを怒らせたら怖いというジレンマがあります」

多田「ベラルーシもプーチンさんを見限り始めているようですが?」

石塚「本気で兵隊を出したりしたら、自分が危ないというところもあります」

トランプ氏人気に翳り

他の国際情勢では、アメリカの中間選挙も話題となりました。
上院は51対49で民主党が取り、下院は共和党が取りました。
しかしそれ以上に注目を集めたのは、トランプ前大統領の影響力低下です。

石塚「数字でいうと、もっとバイデン大統領が負けると思っていましたが、結構引き分けになりました。共和党の中でのトランプ支持者が引き始めています」

多田「バイデンさんが予想以上に負けなかったのは、トランプさんがへこみ始めたから。トランプさんが推していた候補者が軒並み落ちた。トランプさん支持に翳りが見えたということですね」

石塚「共和党の支持の中に一定のトランプ支持層はいます。しかし、無党派層がついてこないです。
もう次の世代が出てきています。前副大統領だったペンスさんははっきり『トランプはダメだ』と言っています」

確かにトランプ氏にはかつての勢いはありません。

中国のコロナ対策

一方、中国の習近平主席は万全かと思っていたらそうでもないようです。コロナ政策の失敗に注目が集まっています。
ゼロコロナ政策で日常生活さえままならない国民から一気に不満が出ています。
これを緩和したら、感染者数は驚異的に増え、死者も増えるでしょう。

石塚「ああいうようなやり方で抑え込んでいけるような設備、ワクチン、医薬品が揃っていない。だからこそ、ゼロコロナで抑え込もうとしていた」

多田「中国でのコロナ事情、来年はどうなります?」

石塚「年明けくらいに大変な感染者になるのではという専門家は多いです」

多田「今年は火種がいっぱいの一年でした」

来年はぞの火種がくすぶって収束に向かうのか、それとも日本にも飛び火するのか…まだまだ目が離せません。
(みず)
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2022年12月20日07時21分~抜粋

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