多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

食べても大丈夫?ムール貝が日本中に繁殖して大問題に!

12月12日放送のCBCラジオ『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』では、ムール貝を取り上げました。

スペイン料理やフランス料理でおなじみのちょっと大人の味がするムール貝。
これが今や世界中の海で生息しているそうです。

多田しげおが三重大学生物資源学部教授の木村妙子先生に伺いました。

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最古の海の外来生物

ムール貝の原産地はどこでしょうか?

木村先生「もともとは地中海原産です。今は世界中に広がっている『侵略的外来種』と言いますが、その代表的な一種です」

日本へはいつ頃入ってくるようになったのでしょうか_

木村先生「昭和初期から入ってきたと考えられています。一番早く来た海の外来生物ではないでしょうか。
いま日本中で繁殖していて、北海道から西表、小笠原まで日本中で記録があります」

船にくっついて

ムール貝はどのようにして世界中に広がったのでしょうか?

木村先生「主に船の貿易で入ってきたと考えられています。この貝は『足糸(そくし)』があって糸でしっかり固いところにくっつくことができます。なので、船の底にくっついて運ばれていったと考えられます」

ムール貝が大量に船につくと船の速度が落ちます。そのため掃除によって落とすこともあったそうで、生きたまま世界中で生息するようになったと考えられるそうです。

多田「それが日本の港でそのまま繁殖したんですか?」

木村先生「そうです。船についたまま卵を産んでそこで育ったかもしれません」

ムール貝の悪影響

外来種なのでその場所の生態系に悪影響を与えます。
日本のもともといた貝が少なくなるのはもちろんのこと、それ以上に困ったことがあるそうです。

木村先生「船の底につくということで汚損生物といいますが、邪魔になる、人の手を煩わせるということで、かなり被害になっています。
また、発電所の排水溝などにびっしりついて、水の流れを妨げるといった被害が出ています」

船の底がでこぼこになってしまい船のスピードが落ちてしまうのです。

食べれば?

「多くあるのなら、食べても大丈夫でしょうか?」と尋ねる多田。

木村先生「別に食べても問題はないです。ただ、今たくさんいるところが港とかが多いので、ちょっと食べるにはどうかなというところです」

多田「水が汚染されているということですか?」

木村先生「それもありますし、どこのものでもおいしく食べられるかというと、どうかなと思います」

スペイン料理やフランス料理に出てくるムール貝のようにおいしいとは限らないようです。

輸入品

全国の港で生息しているとは言え、日本国内で食べられているムール貝は結局輸入しています。

木村先生「多くはニュージーランドとかからの輸入です」

ムール貝の処理に取り組んでいるところもあります。

三重県鳥羽市の答志島では牡蠣の養殖をしています。牡蠣の殻にムール貝がくっついてくるため、今までは捨てていましたが、有効活用しようという取り組みが進んでいるそうです。

このようなリアクションも寄せられました。

「僕がこどもの頃、このムール貝はたくさん獲れました。磯で火をたいて、焼き食いしていました。結構楽しみでした」(Aさん)

有効活用によって、このようなおいしく楽しい思い出がさらに生まれると良いですね。
(みず)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2022年12月12日07時22分~抜粋

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