多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

若狭敬一アナが解説!プロ野球の新制度「現役ドラフト」とは?

12月5日放送の『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』では、プロ野球の「現役ドラフト」を取り上げました。

出場機会に恵まれない選手の移籍を活性化するための制度で、今年のオフから開催が決まり、12月9日金曜の午後1時に会議が開かれます。

具体的にどのようなものなのでしょうか?若狭敬一アナウンサーが説明します。

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12球団一斉トレード

プロ野球の新しい移籍システム「現役ドラフト」を、「12球団一斉トレード」と表現する若狭アナ。

今までトレードは球団同士で選手のやり取りをしていました。
それを出場機会にめぐまれない現役選手のために、強制的に12球団まとめて12多角形で交換するということです。
具体的にはどういった方法でやるのでしょうか?

若狭「まず、球団がやらないといけないことが2つ。
トレードに出してもいいですよというリストに選手の名前を2人以上書かないといけない。例えば2人とすると24人がリストに上がります。
これは非公開です。球団は選手には言っても言わなくてもいいです。

もうひとつやることは、最低一人以上は取らないといけない。ということは、最低12人はトレードが成立するはずです」

どんな風に指名する?

指名はどのように行われるのでしょうか?

若狭「まず、24人がリストにあがっています。12球団のそれぞれが『この選手を取りたい』と言う。
例えば中日のA選手に3球団が入札し、B選手に2球団が入札したとします。つまり中日は5票獲得しました。
結果、一番人気の球団は中日となり、トップで好きな選手を指名できます。

そこで、中日がオリックスのC選手を獲得したいと言う。するとオリックスはC選手を中日に出さないといけない。この段階でC選手のトレードは成立です。

次に指名する球団はオリックスになります。オリックスが阪神のD選手を指名します。これでD選手はオリックスへトレード成立です。
次は阪神が指名します。この順番で繰り返します。

これで12人が成立した時点でいったん終了です。1人以上獲得という情報もあるので、2人獲得する球団もいるかもしれません」

載せてはいけない選手は?

各球団がリストに載せる選手の条件はあるのでしょうか?

若狭「他の球団が欲しい選手を書けば有利になるシステムです。ところが、主力選手は出したくないです。そして、リストに載せてはいけない選手もあります」

このリストにあげてはいけない選手を列記すると…
・FA権取得選手
・過去にFA権を行使したことのある選手
・複数年契約の選手
・育成選手
・前年のドラフト会議で指名された選手
・年俸5000万円以上の選手
・外国人選手など

若狭「主力選手、ベテラン選手、入団してきたばかりの選手は除く。つまり、あまり出場機会がない、でも優秀かもしれない選手が載るわけです。それを12球団が選ぶということです」

誰にメリットがある?

これは選手にとっていいのか、球団にとっていいのか、どちらでしょうか?

若狭「これは折衷案です。本来は選手にとっていい制度で、選手がずっとこれをやってくれと、ここ3、4年議論がありました。
つまり出場機会が今の球団ではないけど、他の球団ならできるかもという選手にはありがたい制度です。

もともとはシーズン中にやって欲しかった。
開幕してからペナントレースの前半戦、試合に出ていない。でも、他の球団ならやれる、トレードに出してくれ…シーズン後半、他球団で活躍したいという選手のためのものだったのです。
しかし、球団側は手元に置いておいて、相手球団にはやりたくない。これも戦略のひとつです。つまり球団は『やりたくない』、選手は『やってくれ』。

結局、折衷案で12月だったらいい、となりました。あくまで選手のための制度です。球団のメリットは秘密裡にやっていたトレードですが、なかなか成立しにくいものです。12球団一斉に強制的なので簡単に一瞬にできることがメリットです」

12月9日にはその結果がわかりますが、推しチームから誰が出て、どの選手が入団するのか、ドキドキしますね。
(みず)
 
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2022年12月05日07時20分~抜粋

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