多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

知っておきたい女性の「更年期障害」の基礎知識

専門医が身近な病気のことをわかりやすく解説する『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』(CBCラジオ)のコーナー「健康で生きる」。

11月のテーマは「婦人科の病気」です。
30日の放送では大同病院・産婦人科医長の高橋先生が「更年期障害」について解説します。

聞き手は多田しげおです。

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更年期障害とは?

多田「更年期障害、医学の面ではどう定義すればいいのですか?」

高橋先生「閉経は50歳ぐらいが平均で、その頃生理が丸1年間月経がない時に診断されますが、閉経の前後5年ずつを更年期と言います。

その間に出現する、のぼせ・ほてりなどの血管症状、イライラうつうつするといったような精神症状、倦怠感、ふらつきなどのをまとめて更年期症状といいます」

多田「閉経の前後5年ですか。前の5年も期間に含まれるということは、女性ホルモンの分泌が不安定になってくる頃ということですか?」

高橋先生「卵巣からの女性ホルモンの分泌がバラバラしたり、減少したりして起こる症状です」

開き直るしかない

多田「具体的な症状はどのようなものでしょうか?」

高橋先生「更年期世代に出るいろいろな症状をまとめて更年期症状といいます。

大きく分けて3種類ですが、まず血管症状といって、いわゆるのぼせ、ほてり、発汗などの症状が代表的です。
続いて、いろいろな身体症状、めまい感、動悸、頭痛、肩こり、関節の痛み、冷え、倦怠感などがあります。
そして精神症状といって、気分の落ち込み、イライラ、情緒不安定、不眠なども特徴的です」

多田「これはある意味しょうがないのでしょうか?」

高橋先生「開き直るしかないです。ただ、症状がひどい、しんどい場合は女性ホルモンの分泌がゆらぎ、低下するために出現する症状ですので、女性ホルモンの投与が有効です。

特に血管症状というのぼせほてりに著効します。ホルモン剤ですので、不正出血を起こすことがあります。
投与により発がん作用があると言われますが、発がん性が強く懸念されるものではありません。

不定愁訴には体質を考慮して、漢方薬を試します。不眠抑うつ感には、安定剤などの内服を勧めることもあります」

かかりつけの婦人科へ

多田「閉経の前後5年、この時期を過ぎれば症状はなくなっていくものですか?」

高橋先生「そうですね。いろいろ悩んでおられた方も、気づけば通院されなくなっていますので、そういう時に『ああ乗り越えられたんだなあ』と思います」

多田「今月は婦人科の病気についていろいろ教えていただきましたが、婦人科の病気は女性にとって、年齢とともにいろんな病気が現れますから、それこそかかりつけの婦人科を作るのが安心ですね」

高橋先生「婦人科は内診があって、気恥ずかしいイメージがあるかもしれませんが、おひとりおひとりに合わせて診察しますので、内科と同じように身近に感じていただけるとよいかと思います。

女医の比率も多いですが、男性の婦人科医師はおしなべて優しい人が多いと思います」

大同病院・産婦人科医長の高橋先生 に「更年期障害」についてお話していただきました。
来月は「脳神経外科」の病気についてお送りします。
(新海 優・Yu Shinkai)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2022年11月30日08時12分~抜粋

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