多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

50年以上ぶりに月面着陸!「アルテミス計画」の目的は?

11月8日、日本の多くの場所から皆既月食を見ることができます。

月食とは太陽と月の間に地球がいる状態で、地球の影が月に映り込むことで月が見えなくなること。
18時頃から月が欠け始め、最も欠けている状態は19時59分、その前後に1時間半ほど暗い状態が続くと見られています。

月といえば、今月アメリカがロケットを打ち上げ、月への着陸を目的とした「アルテミス計画」が実施される予定です。

11月4日放送のCBCラジオ『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』では、名古屋市科学館の天文係、毛利勝廣さんがアルテミス計画について解説しました。

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アルテミス計画の概要

最初に人間が月に降り立ったのは、1969年(昭和44年)のこと。
アポロ計画によってこれまでに12人が降り立っているのですが、1972年(昭和47年)が最後となっています。

今回の計画にある「アルテミス」とはギリシャ神話における月の女神の名前。
アポロ計画の「アポロン」が太陽の神様で、対のようになっています。

まずは無人でマネキンなどを乗せて、42日間ほど月の周りを回って帰ってきます。

マネキンといってもきちんと宇宙服を着ていて、その他にもスヌーピーのぬいぐるみが一緒に乗っているそうです。

なぜぬいぐるみを乗せていくのかといいますと、船内の状況はカメラで写しているのですが、軽いぬいぐるみがふわっと浮いている状態が写っていたら、無重力状態であることがわかりやすいためだそうです。

スヌーピーなのは、やはり「アルテミス計画」がアメリカ主導だからでしょうか。
もし日本が中心の計画なら、キティちゃんやドラえもんになるかもしれませんね。

今回の飛行の目的は?

今回は月の着陸を行う前のテストであるため、打ち上げの目的としてはまず無事に帰ってくることが大事。

予定どおりの軌道を回るか、地球の大気に入る時に乗り越えて安全に帰って来れるかがポイントとなります。

そのため、マネキンには多数のセンサーがつけられるそうです。

これまでスペースシャトルやソユーズなどで宇宙には何度も行っているものの、やはり無人飛行で事前に確かめる必要はあります。

なお、今回の無人飛行が1号として、2号となる有人飛行については2024年、人間が月に降り立つのは3号となる予定だそうです。

月の着陸までに何度か飛行するのはアポロ計画でも同様で、それこそ初めて月に降り立ったのは「11号」ですから、それと考えると今回は回数が少ないですね。

月へ着陸した後は

今回、月に降り立つ人はまだ誰か決まっていませんが、少なくとも1人は初の女性になることは決まっています。

月への着陸が達成されたら、次は月にベースキャンプを建設し、ゆくゆくは月で人が住めるようにという考えもありますが、さらにその先としては、月から火星へ行くことが目的となります。

スケールが大きすぎて私たちになじみのない話となりましたが、来週の皆既月食は誰でも見られる身近なもの。

最後に毛利さんは「あそこに行くんだ」と思いながら、皆既月食を見てもらいたいと語りました。
(岡本)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2022年11月04日08時29分~抜粋

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