多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

中国共産党トップに異例の三期目入り確定?習近平ってこんな人

10月16日から5年に一度開かれる中国の最高意思決定機関、「共産党大会」が開かれています。
共産党の習近平国家主席が「異例の三期目入りするのは確実だ」という見方が広がっています。

10月17日放送の『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』では、共産党の習近平国家主席について、CBC論説室の石塚元章特別解説委員が説明します。

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3つのトップ

ご存知のように中国は共産党の一党独裁の国です。
その中国共産党のトップである総書記の任期は、一期が5年となっており、習近平氏は二期まで務めました。

多田「習近平さんが、三期目をまたやることが確実だそうですね」

石塚「次の人が誰、というのが全くないです。つまり本人がやる気というのがほぼ決まっています」

多田「習近平さんは中国共産党のトップというだけではないのですよね?」

石塚「習近平さんの場合は党のトップであるだけでなく、軍のトップでもあり、国の元首でもある。3つくらいのトップを全部やっています。独裁的な感覚が強いです」

巨大な国に

習近平氏が三期目に入る意図は何でしょうか?

石塚「習近平さんは『台湾の統一』とかに力を入れている。『中国を巨大な国にしたい』『今世紀の半ばにはアメリカを超えるような強い国にしたい』、こういうことをやろうと本気で思うと、『いま辞めるわけにはいかない』ということでしょうね」

多田「『中国が本気で台湾を統一するぞ』ということはありますね。ますます中華思想、『中国が一番です』というのを本気で考えている。どんどん個人崇拝も強めているようですね」

政治思想より人

習近平氏の経歴と人物像について解説する石塚委員。

石塚「習近平さんのお父さん(習仲勲氏)は、毛沢東と一緒に中国共産党の国を作るために頑張った人です。
ですが、毛沢東は気に入らない人をどんどん排除していきました。その中で習近平さんのお父さんも地方に追いやられてしまいます。

習近平さんも15歳くらいの時に、地方の農家にやられて農業を手伝っていました。まともに住むところもなかったようで、とても苦労した人だそうです。
この時『どうやったら生き残れるか』を学んだのではないかと思います」

多田「習近平さんは、この経験からか政治思想より人との関係を重視します。
それで大学を卒業した後、政治の世界に入って、地方の偉いさんからだんだん出世しました」

石塚「その地方も福建省、浙江省がメインです。南の方で、台湾との関係が強いエリアで地方政治をやっていた。そこで台湾への思い入れもあるのではないでしょうか」

共産党一党独裁の道

出世から総書記になった理由はなんでしょう?

石塚「ライバルを排除するのが上手で、自分の味方になってくれる人には非常によくしています」

多田「人的関係を重んじて、政敵は排除していく。つまり毛沢東的なやり方をしているんですね。
改革開放より、共産党一党独裁をした方がいいんじゃないかという考えですね」

発展から停滞へ

多田「でも、中国はここ10年で経済的には発展しましたね」

石塚「しかし、伸び率は悪くなっています。また、人口がこれからすごい勢いで減ると言われてます」

多田「中国の経済的な大発展はひとえに人口が多いこと。モノを作れば売れる。それもピークが見えてきています」

石塚「もうすぐインドに人口が抜かれますね」

注目の人事

多田「そうすると三期目は本当は難しいですね」

石塚「これまでライバルを排除する、身内を集めるという手法を取ってきたので、イエスマンが集まっています。
党大会で人事が決まりますが、その時どういうメンツが決まるか。今でも習近平派が多いですが、もっと増えるのではと」

多田「イエスマンばかりになると、間違っている方向に行ってもそのままになることがありえます。
強大な経済力、軍事力を持っている、日本の隣の国です。悩ましいところです」

石塚委員は「力を持つ人がどういう人かは大きいです」とまとめました。
(みず)
 
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2022年10月17日07時20分~抜粋

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