多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

癒しの空間を自宅でお手軽に!ダンボール製の茶室が話題

2022年10月01日(土)

トーク

自宅に茶室がある方はなかなかいらっしゃらないと思いますが、段ボールでできた組み立て式の茶室が話題を呼んでいます。

いったいどのような茶室になっているのでしょうか。

9月29日放送『多田しげおの気分爽快!!~朝からP•O•N』(CBCラジオ)では、東京・浅草で洗心庵茶道教室を主宰されている大河内佐智さんに電話で話を伺いました。

ダンボール製でも意外と本格的

ダンボールでできた茶室、商品名は「茶室ZerO(ゼロ)」といい、広さは畳2畳分で、高さ1.6mの壁で四方を囲んだ形です。

天井は越前和紙で覆われていて、写真で見るとダンボールでできているようには見えないほど、立派なつくり。

さらに、茶室に出入りする小さな出入り口、いわゆるにじり口もきちんと用意されています。

10分もかからないぐらいで簡単に組み立てることができるので、例えばリビングの隅のちょっとしたスペースでも、すぐに茶室に早変わり。

開発には1年ほどかかったそうで、さまざまな人が関わっているそうです。

大河内さん「私は簡単に『こういう物を作りたい』という発想だけで、これを実現してくださったのは、畳屋さんであったり、ダンボールの会社の方であったりしたわけです」

にじり口が狭い理由

多くの人はリビングでお茶を飲むものですが、茶室でお茶を飲むとやはり感覚は大きく変わるものでしょうか。

大河内さん「コロナ禍でみなさんがリモートワークを余儀なくされた時に、私どもの茶道教室に通っておりました若者が、小間という小さな茶室で過ごした時間の中で人と人とがふれ合う茶室の雰囲気が癒される場所だと話していて。

そして、『僕たちも茶室を家に欲しいな』という(若者の意見)が、発想のスタートでした」

茶室に入る時、小さなにじり口から入るというのが非日常への入口のように感じて、特別な場所のように感じるのかもしれません。

大河内さん「いろいろな説があるんですけど、にじり口を作った理由というのは、千利休が戦の最中に武将たちを茶室に呼ぶ際、刀を茶室の中には持ち込ませないようにするためと、頭をもたげて入るので茶室の中は平等な世界だというのを入る時の動作でもって示したといわれてるんです」

大河内さんにとっては茶室は日常ですが、コロナ禍によって癒しの空間であることをあらためて認識したそうです。

小さな茶室ならではの良さ

2畳ほどの広さですが、小さな茶室でしか味わえない良さというのもあるそうです。

大河内さん「千利休が1番小さな茶室が1畳半っていう、まさに私の作った茶室の広さまで小さく狭めたといわれていて。

この広さが慣用句の『ひざとひざを突き合わせる』とか『ひざを交える』という言葉があるように、自分と向き合う時間であったり、嘘がつけないというか人の心が読める距離感なのかなということがあって、その空間を再現しました」

価格は税込・配送料込みで18万円とのことですが、海外でも販売されているそうで、昨年公開された映画『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』でも使用された森田畳店さんの畳を使用。

今後は海外でも広がっていくかもしれません。
(岡本)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2022年09月29日07時42分~抜粋
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