多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

春分と秋分。太陽が出ている時間は同じなのに暑さが違うのはなぜ?

今年の秋分の日は9月23日でした。

春分の日とともに、太陽が出ている時間と出ていない時間がちょうど同じで、さらに太陽の高さも同じ日です。
ところが「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉があるように、春分の日はやや寒く、秋分の日はやや暑いイメージがあります。

同じ日照時間なのに、なぜそれぞれで気温が異なるのでしょうか。

この日に放送されたCBCラジオ『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』では、アナウンサーで気象予報士でもある沢朋宏が、この疑問に対して答えました。

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温度のピークは何時ごろ?

今年の名古屋の最高気温は春分が15.9度、秋分が22.6度でした。
平均気温で見ても春分が10.0度、秋分が21.8度とやはり差があります。

なぜこんなに差が出るのか、理由についてどううまく説明すれば良いのかを考えた沢。
小学5年生向け理科の教科書から解説することに。

実はこの疑問、現在の小学5年生なら習っているようです。

教科書に、とある観測を行った折れ線グラフが3本載っていました。
横軸は時刻になっていて、グラフの頂点が1本はお昼の12時、少しずれて13時が頂点のグラフ、さらにずれて14時が頂点のもの。

12時が頂点のグラフは太陽の高さを示していて、13時が頂点のグラフは地温、地面の温度を示しています。

太陽の高さがピークになった後、日光により温めた効果は少しずれるため、13時に地温のピークがやってきます。

そして、温められた地面からの熱で空気がじわっと下から暖められるため、さらに遅れて14時に気温のピークがやってきます。
気温は日光を浴びて直接上がっていくわけではないんですね。

寒いのになぜ「立春」?

このズレを1年単位で考えてみましょう。
太陽が一番高くいる時期である夏至の後、8月上旬ぐらいが一番暑くなります。
逆に一番寒いのは、冬至から遅れた2月上旬ごろということになります。

このズレは、太陽の高度がちょうど真ん中あたりにある春分や秋分でも同じように影響を受けるため、春分はまだ寒い状態、秋分はまだ暑い状態となるわけです。

この番組で沢は、春夏秋冬について「寒さ暑さに関係しがちだと思いますが、太陽の高さに一番関係しているので、冬至とか夏至もそうですし、太陽の高さの区切りで行くと、例えば太陽の高さが低い時期のことを冬というので、立冬は冬の入口だよと言ったりする」としばしば語っています。

立春は豆まきをする節分の翌日で、よく「2月のまだまだ寒い時期に、なんで春の始まり?」と言われますが、「寒い状態が続くから今も冬」という考えではなく、「太陽の高さからするとこれから春」という考えに立って話しています。

暑さの1日のピークのずれ、1年のピークのずれがわかったのではないでしょうか。

これらの解説を聞いて、最後に多田しげおは「よっしゃ、小学5年生に追いつけた!ということですね」とまとめました。
(岡本)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2022年09月23日08時05分~抜粋

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