専門医が身近な病気のことをわかりやすく解説する『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』(CBCラジオ)のコーナー「健康で生きる」。
9月のテーマは「膠原病(こうげんびょう)・関節リウマチ」です。
7日の放送では大同病院・膠原病、リウマチ内科の主任部長の土師先生が「膠原病」について解説します。
聞き手は多田しげおです。
膠原病とは?
膠原病とは、そもそもどのような病気なのでしょうか?
土師先生「1つの病気の名前ではなく、実はいくつかの病気が集まったグループを表す言葉なんです。
皮膚や内臓のいろいろな組織の間には膠原繊維と呼ばれる部分があり、この膠原繊維や血管などに炎症や変性を起こし、それにより様々な臓器に慢性の炎症を起こす病気の総称です。
慢性的に続く、免疫によって起きるいろんな炎症の病気ですね」
自分の身体を攻撃
いろいろな病気の総称という膠原病ですが、共通点はあるのでしょうか?
土師先生「自分の身体を守るはずの免疫が、誤って自分を攻撃してしまうことですね」
どのようなメカニズムで起きるのでしょうか?
土師先生「遺伝的要因も多少ありまして、環境要因やストレスが影響しているとも言われています。
本来、免疫は自分の身体を守り外れたものを排除するものですが、その修正がうまく働かなくなった人に起きるのではないかと考えられています」
実際の症状は?
膠原病には具体的にどんな症状が現れるのでしょうか?
土師先生「発熱が続く、関節や筋肉の痛みやこわばり、皮膚の発疹などです」
慢性的なものなので痛みも伴うそうです。
患者さんはどのくらいいるのでしょうか?
土師先生「すべての病気を合わせて約100万人程度です。およそ100人に1人と考えて良いと思います」
現在、膠原病には25種類程度の病気があるそうです。
土師先生「全身のさまざまな臓器に炎症や障害を起こす"SLE"と言われる全身性エリテマトーデス、皮膚や内臓が硬くなる全身性強皮症、ドライアイやドライマウスのシェーグレン症候群などです」
中でも多いのが関節リウマチ。患者の7割にあたる70万人がにかかっているそうです。
大同病院・膠原病、リウマチ内科の主任部長の土師先生が解説しました。
次回からは、膠原病の中で最も多い「関節リウマチ」について詳しく取り上げます。
(新海 優・Yu Shinkai)
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2022年09月07日08時16分~抜粋