多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

イギリスに新しい党首が誕生。その選び方とは?

9月5日放送の『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』(CBCラジオ)では、「イギリスの保守党の党首選び」を取り上げました。

投票は終わり、トラス氏がイギリスの首相となることが発表されました。
トラス氏とスナック氏の決戦となりましたが、その選び方、どういう人が立候補しているかなどから、イギリスの今の事情が見えてきます。

CBC論説室の石塚元章特別解説委員が解説します。

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党首の選び方

党首選には8人が立候補して、最後にトラス氏とスナク氏による決戦投票が行われました。
16万人の党員によりオンラインまたは郵送で投票され、その結果ひとりでも多い方に決まります。

石塚「日本も最近は党員の方の投票をやっているので、似ているところはあります。
最初8人立候補して、2人に絞るところは、ずっと保守党の国会議員で5回投票をしました。一番下の人を削っていって、最後に2人残します」

立候補者の特徴

多田「立候補した8人の顔ぶれをみると、とても多様性に富んでいます。8人のうち人種的なマイノリティー、つまり白人ではない方が4人。最終に残ったスナクさんはインド系です。

また8人のうち女性が4人です。最終に残ったトラスさんは女性。マイノリティー、女性がいます」

石塚「トラスさんがなっても女性としては3人目ですからね。サッチャーさん、メイさんがいました。日本はまだ女性の首相が出ていませんから、イギリスの方がさばけています」

マイノリティーが多いイギリス

多田「イギリスは政治の世界でも多様性が進んでいる国ですね」

石塚「もともとイギリス自体がアジア系とかアフリカ系の方が大勢生活に入ってきています。ベースにほかの国々の人の比率が多いというのはあります」

多田「確かイギリスは移民が多く入ってくることがEUから離脱するきっかけのひとつとなりましたね」

石塚「すでにイギリス国内に定着したいろんな方がいます。
今回、アジア系インド系のスナクさんは前の財務大臣で大富豪です。奥様もインドのIT大企業の娘さん。お父さんはインドのビル・ゲイツと言われている人です。

もう出身がどこだからという単純なものではない、それだけ定着している。いろんな国の出身の方がビジネスで成功したり、政治で成功したりしています。

今や、我々が思うほど、出身がアジアだとかアフリカだとか、関係ないんだと思います」

トラスさんの方針

多田「女性のトラスさんは今の外務大臣ですが、この人が有利だと言われています。となると3人目の女性の首相誕生です。トラスさんはジョンソンさんと大きな違いはありますか?」

石塚「基本的には大きな変化はないです。ジョンソンさんのやり方を継承させていくところが多いと言われています」

多田「日本との関係も大きな変化はなさそうですね」

石塚「ジョンソンさんはウクライナ情勢に対して強硬路線でしたが、それも変わらないでしょう。もともとトラスさんは外務大臣としてロシアに強硬な姿勢を取ってきた人です」

5日午後12時半(日本時間同8時半)過ぎ、イギリスの新首相に、リズ・トラス外相が決まったと発表されました。
6日、エリザベス女王から組閣の要請を受け、新しいイギリス首相に就任します。
(みず)
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2022年09月05日07時19分~抜粋

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