おうちで天ぷらやトンカツなどを揚げた後、処理に困るのが天ぷら油。
昔はそのまま流して環境へ悪影響を及ぼすということで、大問題となりました。
たいていは薬品で固めて捨てることになるのですが、実は捨てずにリサイクルすることで、ジェット機の燃料などに生まれ変わることができるそうです。
8月25日放送『多田しげおの気分爽快!!~朝からP•O•N』(CBCラジオ)では、食用油の再利用についてCBC論説室の後藤克幸特別解説委員が解説しました。
日本にはまだまだ油田があった!?「都市油田」を知ろう!
「都市油田」という考え方
かつては廃油として扱われたものをリサイクルし、新たな油として活用することを「都市油田」といいます。
都市生活の中で生まれる油なのでこのような造語が生まれたのですが、いらなくなったケータイから貴金属などを取り出して再利用する「都市鉱山」と理屈は同じです。
農林水産省の資料によりますと、日本では年間40万トンを超える廃油が出ていますが、このうち外食産業や食品メーカーなどから出る、いわゆる事業系のものが35万トンほど、一般家庭からは10万トンほど出ているといわれています。
では、今まではすべて産業廃棄物などとして捨てられていたかというと、そうではなく、特に事業系は7割ほどは再利用されており、家畜の飼料などに使われています。
しかし、家庭から出る方はみなさんもご存知のどおり、燃えるゴミなどとして9割ほどが捨てられています。
都市生活の中で生まれる油なのでこのような造語が生まれたのですが、いらなくなったケータイから貴金属などを取り出して再利用する「都市鉱山」と理屈は同じです。
農林水産省の資料によりますと、日本では年間40万トンを超える廃油が出ていますが、このうち外食産業や食品メーカーなどから出る、いわゆる事業系のものが35万トンほど、一般家庭からは10万トンほど出ているといわれています。
では、今まではすべて産業廃棄物などとして捨てられていたかというと、そうではなく、特に事業系は7割ほどは再利用されており、家畜の飼料などに使われています。
しかし、家庭から出る方はみなさんもご存知のどおり、燃えるゴミなどとして9割ほどが捨てられています。
再利用した油に問題はない?
これまで飼料などで使われていたものを燃料として使えるようにするのが「都市油田」という考え方です。
では、この再利用した油は環境には問題はないのでしょうか。
後藤「食用油が地球にやさしい燃料だから、いま世界中が注目している。
理由は食用油はトウモロコシとかゴマ、オリーブとか植物が原料の油なんですね。
この植物の油を燃やして出てくるCO2、実は植物が生きている時に大気中から光合成などで吸収して取り込んだものなので、燃やして出てくるCO2は元に戻したことになるので、差し引きゼロカウントとして評価される。
さらに人体に影響がある黒煙や硫黄酸化物なども、この植物性の油は燃やしても出てこないと言われています」
特にヨーロッパで強く推奨されていて、法律で使用を義務付けている国もあるそうです。
では、この再利用した油は環境には問題はないのでしょうか。
後藤「食用油が地球にやさしい燃料だから、いま世界中が注目している。
理由は食用油はトウモロコシとかゴマ、オリーブとか植物が原料の油なんですね。
この植物の油を燃やして出てくるCO2、実は植物が生きている時に大気中から光合成などで吸収して取り込んだものなので、燃やして出てくるCO2は元に戻したことになるので、差し引きゼロカウントとして評価される。
さらに人体に影響がある黒煙や硫黄酸化物なども、この植物性の油は燃やしても出てこないと言われています」
特にヨーロッパで強く推奨されていて、法律で使用を義務付けている国もあるそうです。
日本は遅れている?
ただ環境に良くても、廃油の買取価格が安すぎたり、むしろ費用がかかるとなると、なかなか普及しません。
実際はどのように買取されているのでしょうか?
後藤「かつては捨てるために費用を払って処理してもらってたのが、今はお金をもらえると。
この中で廃油の需要が高まっているので、ここ2、3年で30%以上価格が上昇しているといわれています。
確かに日本でも輸出をして儲けようという商社の動きがあるので、日本中の食用油を買い集めているらしく、日本でもここ1、2年で2倍ぐらいに上がっていると」
ただ気になるのが「輸出をしている」という点で、日本では生産はできないのでしょうか?
後藤「90%が捨てられている家庭から出る廃油のリサイクルを進めるべきですが、現状でも行政の一部、名古屋市とか京都市などでは、スーパーなどで一般家庭の廃油を回収して、それを事業所の協力を得て精製し、市バスとか市内のゴミ収集車など公用車の燃料として、すでに使用している取り組みもあるんです」
バイオ燃料や廃油を再利用して作られた航空燃料のことをSAF(持続可能な航空燃料)と呼びますが、ICAO(国際民間航空機関)では、2030年までには燃料の10%をSAFに置き換える目標を立てています。
さらにアメリカでは2050年には航空部門で使用する燃料をすべて置き換えるという目標を持っています。
リサイクル技術に優れている日本ですが、この分野では乗り遅れているのが現状。
今後、国内での生産や流通が期待されます。
(岡本)
実際はどのように買取されているのでしょうか?
後藤「かつては捨てるために費用を払って処理してもらってたのが、今はお金をもらえると。
この中で廃油の需要が高まっているので、ここ2、3年で30%以上価格が上昇しているといわれています。
確かに日本でも輸出をして儲けようという商社の動きがあるので、日本中の食用油を買い集めているらしく、日本でもここ1、2年で2倍ぐらいに上がっていると」
ただ気になるのが「輸出をしている」という点で、日本では生産はできないのでしょうか?
後藤「90%が捨てられている家庭から出る廃油のリサイクルを進めるべきですが、現状でも行政の一部、名古屋市とか京都市などでは、スーパーなどで一般家庭の廃油を回収して、それを事業所の協力を得て精製し、市バスとか市内のゴミ収集車など公用車の燃料として、すでに使用している取り組みもあるんです」
バイオ燃料や廃油を再利用して作られた航空燃料のことをSAF(持続可能な航空燃料)と呼びますが、ICAO(国際民間航空機関)では、2030年までには燃料の10%をSAFに置き換える目標を立てています。
さらにアメリカでは2050年には航空部門で使用する燃料をすべて置き換えるという目標を持っています。
リサイクル技術に優れている日本ですが、この分野では乗り遅れているのが現状。
今後、国内での生産や流通が期待されます。
(岡本)
関連記事