多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

貯金箱の形、なぜブタが多い?

CBCラジオ『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』の金曜日に放送されているのが、「石塚元章の金曜コラム」。

CBC論説室特別解説委員の石塚元章が、1つのテーマをもとに調べた結果を報告しています。

8月5日放送のテーマは「箱」。
シンプルに語呂合わせですが、実際に東京紙器工業組合が「ハコの日」として制定しています。

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パンドラの箱、実は箱じゃない?

まず石塚が着目した箱は「パンドラの箱」。

ギリシャ神話がベースになっていて、災いを引き起こす原因の例えに使われるこの言葉。
実はもともとは「パンドラの壺」で、訳していくうちに壺が箱になってしまったそうです。

ただ、箱の方がいかにも閉じ込めたものを開けてしまったというイメージに、しっくりくるように感じます。

浦島太郎の玉手箱も「開けてはいけません」という怪しいもののイメージがあり、閉じ込めるというのが箱の特徴といえます。

ちなみに石塚はシンデレラに出てくる「ガラスで作った靴」も同じように、伝わっていくうちに変わったもののひとつ。

ガラス製の靴なんて危ないし、歩きにくいはずですが、毛皮よりもガラスの方がきれいなので、それはそれで良いかもしれません。

貯金箱はなぜ豚の形が多い?

次に石塚が選んだ箱は「貯金箱」。

貯金箱と言えばブタの形を浮かべる方も多いでしょう。なぜブタなのでしょうか?

イギリスでは赤い粘土のことを「pygg」といいますが、貯金箱を作る注文を受けた際、同じような読み方の「pig」、つまりブタと間違えて作ったからではないか、あるいはシャレでわざと作ったのではないかという説があります。

またブタは子だくさんを意味するので「お金がたくさん貯まる」というイメージにつながるなど、諸説あるようです。

日本では貯金箱の中身を開けようと思うと、壊さないといけないものが少なくありません。

一方、ヨーロッパでは鍵付きではあるものの、お金が出せる形が多くなっています。

これは、ヨーロッパでは教会への献金に向けて貯めているという目的があり、出すことが前提になっているためという説があります。

おはらい箱、もともとの用途は?

3つ目はあまり人からいわれたくない箱ですが「おはらい箱」。

人からいらないと言われることから、ゴミを「払」ったり手を「払」ったりする意味と同じですので「お払い」ではありますが、もともとは「お祓い」するところから来ています。

「お祓い」をした札を入れて届ける箱が「おはらい箱」だったそうです。

ところが、毎年新しいお札が届くと、古いお札を箱に入れるため、いつしか古いお札を入れる箱の方がシャレのように「おはらい箱」といわれ、それが不要なものの例えに変わったようです。

ちなみに、よくストレートに言いすぎることに対して、「身もふたもない」という表現がありますが、この身とは箱のことです。

箱は入れ物という意味だけではなく、投票箱のように箱に入れる行為そのものが重要なもの、びっくり箱のように箱から出ることに意味のあるものなど、さまざまな意味を持っています。

箱について最後に石塚は、「入れる、しまう、隠す、貯める、出す、驚かす、ひっくり返す。いろんな行為ができるので大活躍なのが箱だと思います」とまとめました。
(岡本)
 
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2022年08月06日07時17分~抜粋

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