専門医が身近な病気のことをわかりやすく解説する『多田しげおの気分爽快!!～朝からP･O･N』（ＣＢＣラジオ）のコーナー「健康で生きる」。
7月のテーマは「脊椎の病気」です。
7月27日の放送では、骨粗しょう症について大同病院・脳外科脊椎センター長で脳神経外科部長の中島先生が解説します。
骨粗しょう症とは？
多田「そもそも骨粗しょう症とはどういった病気なのでしょうか？」
中島先生「骨粗しょう症とは『骨強度の低下を特徴とし、骨折のリスクが増大しやすくなる骨格疾患』と定義されています。
骨は3か月周期で作って壊してのサイクルで生まれ変わっています。
高齢になると骨を作る機能が低下し、相対的に骨を壊す方が勝ってしまい、骨が弱くなっていきます。
治療を要する骨粗しょう症は50代から徐々に増加し、60代女性の約3割、80代女性では約5割と、加齢とともに増加していきます」
多田「骨は作っては壊され、作っては壊されの繰り返しということで。でもだんだんと壊される方が勝ってしまって骨がスカスカになってしまうんですね」
中島先生「そうですね。作っては壊されのサイクルを早める薬の処方や、定番のもので言えばカルシウムを摂取してもらうなど、そういったお薬も出されてきています」
中島先生「骨粗しょう症とは『骨強度の低下を特徴とし、骨折のリスクが増大しやすくなる骨格疾患』と定義されています。
骨は3か月周期で作って壊してのサイクルで生まれ変わっています。
高齢になると骨を作る機能が低下し、相対的に骨を壊す方が勝ってしまい、骨が弱くなっていきます。
治療を要する骨粗しょう症は50代から徐々に増加し、60代女性の約3割、80代女性では約5割と、加齢とともに増加していきます」
多田「骨は作っては壊され、作っては壊されの繰り返しということで。でもだんだんと壊される方が勝ってしまって骨がスカスカになってしまうんですね」
中島先生「そうですね。作っては壊されのサイクルを早める薬の処方や、定番のもので言えばカルシウムを摂取してもらうなど、そういったお薬も出されてきています」
早期離床、早期退院をめざして
多田「骨粗しょう症による病気とは具体的にいうとどのようなものでしょうか？」
中島先生「胸椎と腰椎の圧迫骨折があります。
圧迫骨折の痛みの特徴は、起き上がったり、寝返りを打ったり身体を動かした時に起きる激しい痛みです。
圧迫骨折は、寝たきりの原因となる骨折としては大腿骨頸部（足の付け根）骨折に次いで2番目に多く、寝たきりを予防する意味からもしっかり骨折の予防と治療をする必要があります。
当院では圧迫骨折の患者様の中で、寝たきりになる可能性が高い方には、積極的に経皮的椎体形成術という低侵襲な手術を受けて頂いております。
骨に針を刺し、潰れた骨を風船で持ち上げ、骨の中に骨セメントを注入するものです。
この治療とリハビリテーションで痛みを減らし、早期離床、早期退院を目指しています」
中島先生「胸椎と腰椎の圧迫骨折があります。
圧迫骨折の痛みの特徴は、起き上がったり、寝返りを打ったり身体を動かした時に起きる激しい痛みです。
圧迫骨折は、寝たきりの原因となる骨折としては大腿骨頸部（足の付け根）骨折に次いで2番目に多く、寝たきりを予防する意味からもしっかり骨折の予防と治療をする必要があります。
当院では圧迫骨折の患者様の中で、寝たきりになる可能性が高い方には、積極的に経皮的椎体形成術という低侵襲な手術を受けて頂いております。
骨に針を刺し、潰れた骨を風船で持ち上げ、骨の中に骨セメントを注入するものです。
この治療とリハビリテーションで痛みを減らし、早期離床、早期退院を目指しています」
早めの検査を
多田「いつのまにか骨折していた、などと言われますが、本当に痛みが出るまで折れるまでわからないものなんでしょうか？」
中島先生「テレビCMなどで『いつの間にか骨折』という言葉が使われていましたが、中高年の方の圧迫骨折は激しく転んだりしなくても、些細な尻餅や、時としてくしゃみをしただけでも起こってしまうものです。
程度の軽い圧迫骨折は無症状であることも多く、たまたまレントゲン検査をして初めて圧迫骨折が判明することも少なくありません。
閉経後の女性では、圧迫骨折は死亡リスクが高いことが報告されています」
中島先生「テレビCMなどで『いつの間にか骨折』という言葉が使われていましたが、中高年の方の圧迫骨折は激しく転んだりしなくても、些細な尻餅や、時としてくしゃみをしただけでも起こってしまうものです。
程度の軽い圧迫骨折は無症状であることも多く、たまたまレントゲン検査をして初めて圧迫骨折が判明することも少なくありません。
閉経後の女性では、圧迫骨折は死亡リスクが高いことが報告されています」
まずは予防を
多田「そうとなると早く知って予防をしたいと思いますが、自分が骨粗しょう症かどうかを知る方法はありますか？また、何歳頃から気を付けた方がいいのでしょう？」
中島先生「残念ながら、この日本でさえ骨粗しょう症の治療を受けている方は20％程度しかおりません。
骨粗しょう症は、その治療も重要ですが、それ以上に予防が大切です。
女性は閉経を迎えると骨を強くする女性ホルモンが一気に低下し、閉経後10年ほどを境に骨が急速にもろくなります。
骨粗しょう症の簡単な検査は、骨密度検査というもので、身体に負担を掛けずに検査ができます。
腰痛などの症状がなくても、遅くても60歳くらいまでに骨密度などの検査を受けることをお勧めします」
中島先生「残念ながら、この日本でさえ骨粗しょう症の治療を受けている方は20％程度しかおりません。
骨粗しょう症は、その治療も重要ですが、それ以上に予防が大切です。
女性は閉経を迎えると骨を強くする女性ホルモンが一気に低下し、閉経後10年ほどを境に骨が急速にもろくなります。
骨粗しょう症の簡単な検査は、骨密度検査というもので、身体に負担を掛けずに検査ができます。
腰痛などの症状がなくても、遅くても60歳くらいまでに骨密度などの検査を受けることをお勧めします」
日常でもできる予防を
多田「骨粗しょう症だとわかったらどのような治療ができますか？」
中島先生「骨粗しょう症の治療では骨折の予防が最優先です。まずは薬物治療です。
骨粗しょう症の程度や骨折のリスクなどから、飲み薬と注射のお薬を使い分けます。
その他、カルシウムをしっかり摂取できるような食生活、体幹の筋肉を鍛えるなどの適度な運動、1日1時間は日光を浴びる、など生活習慣の改善も重要です。
多田「病気になる前から適度な運動だったり、筋肉や体幹を鍛えることが必要なのですね」
中島先生「とにかく寝たきりをなくし、健康で自分で動ける高齢者になることが重要です。骨粗しょう症でない方も、日頃からできる腹筋・背筋・スクワットなどの簡単な運動を継続し、動ける身体を維持することが重要と考えています」
大同病院・脳外科脊椎センター長で脳神経外科部長の中島先生が「骨粗しょう症による病気」について解説お話しました。
今月のテーマは「脊椎の病気」でしたが、来月のテーマは「肺の病気」の予定です。
（新海 優）
中島先生「骨粗しょう症の治療では骨折の予防が最優先です。まずは薬物治療です。
骨粗しょう症の程度や骨折のリスクなどから、飲み薬と注射のお薬を使い分けます。
その他、カルシウムをしっかり摂取できるような食生活、体幹の筋肉を鍛えるなどの適度な運動、1日1時間は日光を浴びる、など生活習慣の改善も重要です。
多田「病気になる前から適度な運動だったり、筋肉や体幹を鍛えることが必要なのですね」
中島先生「とにかく寝たきりをなくし、健康で自分で動ける高齢者になることが重要です。骨粗しょう症でない方も、日頃からできる腹筋・背筋・スクワットなどの簡単な運動を継続し、動ける身体を維持することが重要と考えています」
大同病院・脳外科脊椎センター長で脳神経外科部長の中島先生が「骨粗しょう症による病気」について解説お話しました。
今月のテーマは「脊椎の病気」でしたが、来月のテーマは「肺の病気」の予定です。
（新海 優）
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