専門医が身近な病気のことをわかりやすく解説する『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』(CBCラジオ)のコーナー「健康で生きる」。
7月のテーマは「脊椎の病気」です。
7月13日の放送では、「首の骨・頸椎(けいつい)の病気」について、大同病院・脳外科脊椎センター長で脳神経外科部長の中島先生が解説します。
高齢者の方は注意しておきたい、頸椎の病気とはどんなもの?
頸椎の病気にはどんなものが?
多田「頸椎の病気にはどんなものがありますか?」
中島先生「患者さんの中で多い病気は、加齢変化で頸椎の配列が崩れたり、不安定性と言われる頸椎のグラつきが起こり、痛みを起こす頸椎症というものがあります」
多田「首の骨がぐらぐらとしてくるんですか?」
中島先生「そうですね。特に前屈・後屈によって、動態、動きによってズレが生じるものが多くあります」
多田「当然痛みが出てくるんですよね?つまり神経を圧迫しているということですか?」
中島先生「痛みには大きく分けると2つの要素があります。運動器としての骨が動くことで、動き過ぎることによって起きる痛みや、神経を通している脊柱管が動くことによって形が変化するので、神経が圧迫されることによって起きる神経痛も起こってきます」
中島先生「患者さんの中で多い病気は、加齢変化で頸椎の配列が崩れたり、不安定性と言われる頸椎のグラつきが起こり、痛みを起こす頸椎症というものがあります」
多田「首の骨がぐらぐらとしてくるんですか?」
中島先生「そうですね。特に前屈・後屈によって、動態、動きによってズレが生じるものが多くあります」
多田「当然痛みが出てくるんですよね?つまり神経を圧迫しているということですか?」
中島先生「痛みには大きく分けると2つの要素があります。運動器としての骨が動くことで、動き過ぎることによって起きる痛みや、神経を通している脊柱管が動くことによって形が変化するので、神経が圧迫されることによって起きる神経痛も起こってきます」
幅広い症状
多田「具体的な症状をもう少し教えていただけますか?」
中島先生「症状としては、首や頭の痛みであったり、手足の痺れ・痛みといった神経痛を起こしたり、手足の運動麻痺や歩行障害、さらには排尿・排便の障害を起こすものもありますが、神経がどこでどのように圧迫されるかで症状が違ってきます。
具体的には、脊髄という神経の本幹が圧迫されると首以下の広い範囲での痺れやふらつき、歩行障害が出現します。
また、神経の本幹ではなく、神経根という神経の枝が、やや外側で圧迫されると左右どちらかの腕や指だけが痺れたり痛くなったりします」
多田「いろいろな症状が出るんですね。これは高齢者の方に多くみられるのでしょうか?」
中島先生「基本的には高齢者の方が多いです。ただ、首は重い頭を支えていますので若い人にはヘルニア、頸椎の椎間板ヘルニアが腰のように多く起こる場合がありますけれども、お年の方は骨が変形してくるので、頸椎症と言われるものは、加齢変化、経年変化で起こってくるということで、中高年の方に多く見られる症状なんです」
中島先生「症状としては、首や頭の痛みであったり、手足の痺れ・痛みといった神経痛を起こしたり、手足の運動麻痺や歩行障害、さらには排尿・排便の障害を起こすものもありますが、神経がどこでどのように圧迫されるかで症状が違ってきます。
具体的には、脊髄という神経の本幹が圧迫されると首以下の広い範囲での痺れやふらつき、歩行障害が出現します。
また、神経の本幹ではなく、神経根という神経の枝が、やや外側で圧迫されると左右どちらかの腕や指だけが痺れたり痛くなったりします」
多田「いろいろな症状が出るんですね。これは高齢者の方に多くみられるのでしょうか?」
中島先生「基本的には高齢者の方が多いです。ただ、首は重い頭を支えていますので若い人にはヘルニア、頸椎の椎間板ヘルニアが腰のように多く起こる場合がありますけれども、お年の方は骨が変形してくるので、頸椎症と言われるものは、加齢変化、経年変化で起こってくるということで、中高年の方に多く見られる症状なんです」
70歳以上が7割
多田「70歳以上になると気を付けた方が良いと思った方がいいですか?」
中島先生「学術的には70歳以上が7割以上の方にレントゲン検査で首の骨が変形して起こる頸椎症が見つかるとも言われていますので、この頸椎の変化は椎間板がすり減ったり、首のまわりの筋肉の衰えや、悪い姿勢などが原因で起こってくると考えます」
多田「高齢者の方は普段から注意しておかないといけませんね。これら首の病気の治療方法はどういったものがありますか?」
中島先生「痛みや神経の圧迫症状が軽いうちは、痛み止めや神経痛を緩和する内服薬を使用し、様子を見ます。時として頸椎カラーで頸部の安静を図ることもあります。
しかし、痛みや神経の圧迫症状が日常生活に大きな支障をきたすようであれば、手術を行っています」
中島先生「学術的には70歳以上が7割以上の方にレントゲン検査で首の骨が変形して起こる頸椎症が見つかるとも言われていますので、この頸椎の変化は椎間板がすり減ったり、首のまわりの筋肉の衰えや、悪い姿勢などが原因で起こってくると考えます」
多田「高齢者の方は普段から注意しておかないといけませんね。これら首の病気の治療方法はどういったものがありますか?」
中島先生「痛みや神経の圧迫症状が軽いうちは、痛み止めや神経痛を緩和する内服薬を使用し、様子を見ます。時として頸椎カラーで頸部の安静を図ることもあります。
しかし、痛みや神経の圧迫症状が日常生活に大きな支障をきたすようであれば、手術を行っています」
手術の種類も豊富
多田「手術といっても、どういったものなのでしょうか?」
中島先生「手術は病気の原因によって方法が異なります。頸椎の配列の悪さやグラつきが問題であれば、ケージというブロックを椎間板に入れたり、スクリューと言われるチタン製のネジを頸椎に何本か打ち込んで配列を矯正したりします。
また、ヘルニアや骨が局部的に神経を圧迫している場合は、ヘルニアのみを摘出したり、骨を削ったり、広げたりします」
多田「最近の手術はだいぶ進んでいると思っていて良いのでしょうか?」
中島先生「最近の手術は手術用ナビゲーションや脊椎内視鏡などを利用し、患者さんの体への負担を軽減する低侵襲手術が盛んに行われております。
いかに出血やダメージを少なくするか、脊椎も最近内視鏡の進化が始まっているというとこだと思います」
今回は大同病院・脳外科脊椎センター長で脳神経外科部長の中島先生が「首の骨・頸椎の病気」について解説しました。
(海野 優)
中島先生「手術は病気の原因によって方法が異なります。頸椎の配列の悪さやグラつきが問題であれば、ケージというブロックを椎間板に入れたり、スクリューと言われるチタン製のネジを頸椎に何本か打ち込んで配列を矯正したりします。
また、ヘルニアや骨が局部的に神経を圧迫している場合は、ヘルニアのみを摘出したり、骨を削ったり、広げたりします」
多田「最近の手術はだいぶ進んでいると思っていて良いのでしょうか?」
中島先生「最近の手術は手術用ナビゲーションや脊椎内視鏡などを利用し、患者さんの体への負担を軽減する低侵襲手術が盛んに行われております。
いかに出血やダメージを少なくするか、脊椎も最近内視鏡の進化が始まっているというとこだと思います」
今回は大同病院・脳外科脊椎センター長で脳神経外科部長の中島先生が「首の骨・頸椎の病気」について解説しました。
(海野 優)
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