多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

昔は何で動いてた?時計の歴史

『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』の金曜日に放送されているのが、石塚元章の金曜コラム。

CBC論説室の特別解説委員である石塚が調べてきたことを発表するこのコーナー。
6月10日の放送では、時の記念日であることにちなんで「時計」をテーマに、時計の歴史などについて語りました。

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見えない「時間」を見える化

時間は目に見えないものですが、時計によって「見える化」されています。

人類が時間という概念に気づいたのは、大昔のことなので推測でしかないですが、月の満ち欠けだったり、太陽や影の動き。

さらにこの情報が人々の間で共有できないと、時間というものが決められません。

例えば、太陽がある木の真上に来た時が正午だと決めても、どの木のことなのか、どの位置から見た時なのかをルール化しないと、バラバラになってしまいます。

そのため、ある道具でどのように見えたら何時なのかというのを決める必要がありますが、時計のはしりはおそらく日時計ではないかと考えられています。

なお、時計の針は右回りというのが常識ですが、これは北半球では日時計が右回りだからと言われていますので、やはり日時計が時計の元祖のようです。

ただし、天気の悪い時や部屋の中では使えませんし、当然夜も使えません。

日、水、火、そして砂

日時計の欠点をクリアしたのが水時計で、小さい穴から一定の速さで水を出し、貯まった水の量で時間を測るというもの。

また、ろうそくや縄などに火をつけて、その残りの量で時間を測る火時計というものもありました。

さらに発展したのが、今でもインテリアなどとして使われる砂時計。

原理は水時計と似ていますが、水時計よりも便利ともてはやされるようになったのが大航海時代の時。

世界中を船に乗っていく船乗りにとって船の速度を測るなど時計は大事な物ですが、水時計は持っていくのに重たい、日時計は船に乗って位置が動くので使えず、火時計は船上では危ないため、砂時計が便利だったのです。

マゼランは世界一周の旅に出る時、18個の砂時計を持って行ったそうです。

機械化が進んで便利になったものの

やがて時計は機械式のものに取って替わりましたが、機械式の時計が発明されるのにはさまざまな部品、重りや振り子、ゼンマイなどが貢献。

14世紀にフランスでアンリ・ド・ヴィックというドイツ人の職人が、重しで動く時計塔を作り、今も現存しています。

ただ、数時間ごとに巻き上げなければならなかったため、運用が大変だったそうです。

また、ゼンマイのおかげで時計の小型化に成功。

そしてクォーツ式など精度が上がり、今では10万年に1秒ほどしか誤差のない電波時計なるものまで登場しています。

また、時計は大きさや精度だけではなく、ライフスタイルの変化によっても変わっていきました。

産業革命で工場勤めが増えると、出勤のために目覚まし時計が必要となったり、戦場でいちいち懐中時計を出している暇はないために腕時計が登場したりしました。

石塚は最後に「道具は本来人が使うための物のはずなんですが、時計に関しては人の方が時計に使われることもあったりする(苦笑)」とまとめました。
(岡本)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2022年06月10日07時20分~抜粋

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