多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

鳥羽水族館でも飼育中のパンケーキガメ、学芸員に聞く名前の由来

6月6日放送の『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』(CBCラジオ)では、gooランキングの調査による「変な名前だと思う生き物ランキング」を紹介しました。

第1位はオジサン、第2位インターネットウミウシ、第3位にスベスベケブカカニ。
そして第4位はパンケーキガメです。

このパンケーキガメを飼育する鳥羽水族館(三重県鳥羽市)の学芸員、杉本幹さんにその名の由来や生態について尋ねます。

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パンケーキガメ

まず「パンケーキガメ」の名前の由来を伺います。

杉本さん「パンケーキみたいだからですが、理由はふたつあります。普通のカメは甲羅があり、盛り上がったようになっています。それがパンケーキみたいに平たい。

そして、その甲羅が柔らかい。特にお腹側がちょっと冷えたパンケーキを押している感じの弾力です。これは他のカメにはないです」

ちなみにこのパンケーキガメは、英名でもそのまま"Pancake tortoise"と命名されています。

特徴は?

大きさはだいたい15~20cmくらいですが、普通のカメを見慣れている人にとっては驚くほど平たいそうです。

「平たい」「柔らかい」という特徴にはどんな利点があるのでしょうか?

杉本さん「実はリクガメの仲間で、東アフリカ、ケニアの南部、タンザニア、ザンビアに住んでいます。
リクガメは乾燥地を好み、岩場や藪にいます。臆病で危険を感じると岩の間に隠れます」

そのために薄っぺらくなっているのですね。

杉本さん「甲羅が柔らかいので、そこに入って空気を吸い込むと膨れる。そうすると、岩の間に挟まって引っ張り出せない。天敵も手を出しにくくなる。固定されて動かない状態になります。
いろんな進化の過程で、そういう方向に進化したのでしょうね」

餌は?

餌は、自然界では乾燥した草やサボテンなど。水族館では野菜類、小松菜とか、キャベツ、トマトを与えているそうです。

入館される方の感想はどうでしょうか。

杉本さん「いま展示はしてないですが、以前お菓子をテーマに展示をしました。その時カメの形に驚かれていました。
また名前はまんじゅうとかは結構ありますが、パンケーキという洋風のは珍しいのでウケてました」

変わった名前の生き物

この他にも、鳥羽水族館には変わった名前の生き物がいるそうです。

杉本さん「例えばキタマクラ、これは魚です。毒があって、これを人でも食べるとそうなるからというところからついています」

「北枕」とは、亡くなった方を寝かせる時の作法です。釈迦が涅槃(死を意味する)の際に頭を北に向けて臥せたというのがその由来です。

杉本さん「あと、タコノマクラ。タコが枕にして寝ているような形をしているウニの仲間です。ウニの仲間にはブンブクチャガマとか…茶釜のイメージなんでしょうね。
ヨダレカケは魚です」

一説には1千万種類とも言われる海の生物。いろんな名前があるものです。

メスでもオジサン

ここで、冒頭の「変な名前だと思う生き物ランキング」で第1位を獲得した「オジサン」という魚について尋ねる多田。

杉本さん「顎に髭が2本あって、それが感覚器で、砂地に住んでいますが、それを細かく砂地で動かしながら餌を探します」

ちなみに杉本さんによれば、メスでも同じ「オジサン」という名前だとか。

だれがつける?

こうした生物の名前、いったい誰が命名しているのでしょうか?

杉本さん「学者さんとかいろんな人で協議されてつけます」

星のように、最初に発見した人につける権利があるのでしょうか?

杉本さん「そういう場合もあります。最終的には協議して決めます。誰がつけたか、はっきりとはわからないことになります。

学者さんたちも、細かく特徴をとらえながらつけるので、面白い中にも生態が垣間見えることがあります」

多田は最後に「名前だけでも癒されますね」とまとめました。
(みず)
 
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2022年06月06日07時36分~抜粋

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