多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

日本で一番雨が多いのは、あの世界遺産だった

CBCラジオ『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』の「ザ・ランキング」。

5月30日放送で取り上げたのは「日本一雨の多い市町村」。
東海エリアにある三重県尾鷲市を連想する方も多いと思いますが、今回ランキング1位となったのは、鹿児島県熊毛郡屋久島町です。

屋久島レクリエーションの森保護管理協議会の事務局の日高さんに話を伺いました。

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第1位は屋久島町

今回のランキングは、気象庁の年間データによるもの。
第3位は高知県馬路村4,115mm、第2位は宮崎県えびの市4,393mm、第1位は鹿児島県屋久島町4,477mm、屋久杉でも有名です。

この日の生放送時も雨がしとしとと降っているそうです。

日高さんは屋久島生まれで屋久島育ちの63歳。生まれてこの方ずっと屋久島に住んでいます。
雨の多さについては、「ここしか知らないので、こんなもんだろうと思います」とのこと。

俗に「ひと月に35日雨が降る」と言われる屋久島。
毎日降るわけではなく、一度に降る量が多いのと、周囲が黒潮で、生まれた雲が標高2,000メートルに迫る山にぶつかり、島内のどこかで雨が降っているという感じだそうです。

温暖化の影響か?

二度ほど屋久島を訪れたことがあるという多田。

多田「確かに空が晴れていると思ったら、急にザーッと降ってきますね。ものの30分もしないうちにさっと上がってしまいました」

日高さんも「夏はスコールといって、そんな感じです」と答えます。

日高さん「最近は温暖化の影響で雨の降り方が激しいというか、降る時には"50年に1度の大雨"が毎年屋久島のどこかで起きていますね」

多田も「それくらい雨が多いのですね」と感心します。

白谷雲水峡

屋久島には、白谷雲水峡やヤクスギランドなど素晴らしい森や谷があります。
屋久島レクリエーションの森保護管理協議会はこうした森を守っていく活動をしているそうです。

日高さん「両者とも林野庁の指定する自然休養林です。そこを管理するのが私たちの仕事です」

白谷雲水峡は、杉もさることながら大地を覆う苔も豊かです。
この苔も「雨が多いからこそ」と、語る日高さん。

10メートルで世界が変わる

一方、ヤクスギランドは標高が約1,000~1,300メートルのところにあります。
「駐車場から10メートルも入れば、世界が変わる」と言う多田。

多田「屋久杉の深い森に入っていく感じで、遊歩道がきっちり整備されていて、苦労せず歩いて、屋久杉の深い森にどんどん入っていける。あの屋久杉が育ったのも雨のおかげですか?」

日高さん「そうです。屋久杉そのものは標高1,000メートルのところに集中しています。ヤクスギランドにはいろいろなユニークな名前の屋久杉があります」

そもそも「屋久杉」と言われるのは樹齢1,000年くらいから。
それまでのものは小杉、100年未満は地杉と言うそうです。

恵みの雨

多田によると、ヤクスギランドは「中で深呼吸したくなる場所」だそうです。

日高さん「立っている屋久杉だけでなく、倒れている屋久杉、倒木ですけど、切り株とか、くりぬいた後の屋久杉が残っています。それが400~500年前。江戸時代初期からはじまったのが、今も残っているというのがすごいです」

多田「何百年かけてまた杉が再生している姿を間近に見ることができて、また、その上にも苔がむしていて、雨が作り出す自然の美しさですね」

日高さん「まさに恵みの雨そのものです」

雨がもたらした苔のむす美しい森。ぜひご自身の目でご堪能ください。
(みず)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2022年05月30日07時40分~抜粋

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