専門医が身近な病気のことをわかりやすく解説する『多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N』(CBCラジオ)のコーナー「健康で生きる」。
4月のテーマは「腎臓」です。
ひとくちに腎臓といっても、わたしたちの身体の中でどのような働きをしているかわからない方も多いのでは。
ここでは大同病院(名古屋市南区)副院長で、腎臓内科主任部長の志水先生が、重要な臓器である腎臓の働きについて教えます。
4月27日放送分から。
何より早期発見が大事な病気「糸球体腎炎」とは?
糸球体腎炎とは?
先週までは腎臓の働きや病気について取り上げましたが、今回のテーマは「糸球体腎炎」についてです。
多田「糸球体腎炎とはどんな病気ですか?」
志水先生「糸球体とは、血液を濾過して尿のもとをつくる血管の毛玉のことですが、2つの腎臓をあわせて約200万個あり、1日で約155リットルの尿のもとを作っています。
この血液を濾過している糸球体に炎症がおこるのが糸球体腎炎です。
糸球体は繊細な構造で壊れやすく、一度壊れると再生しません。また、年齢とともに少しずつ減っていきますが、年齢で減るより遙かに速いスピードで糸球体が破壊されてしまうのが糸球体腎炎です」
多田「糸球体腎炎とはどんな病気ですか?」
志水先生「糸球体とは、血液を濾過して尿のもとをつくる血管の毛玉のことですが、2つの腎臓をあわせて約200万個あり、1日で約155リットルの尿のもとを作っています。
この血液を濾過している糸球体に炎症がおこるのが糸球体腎炎です。
糸球体は繊細な構造で壊れやすく、一度壊れると再生しません。また、年齢とともに少しずつ減っていきますが、年齢で減るより遙かに速いスピードで糸球体が破壊されてしまうのが糸球体腎炎です」
何より早期発見が大事
多田「尿のもとを作る糸球体の炎症ということですか?」
志水先生「そうです。糸球体の炎症なので糸球体腎炎とよびます。
糸球体腎炎にはいろんなタイプのものがありますが、一番多いのが「慢性糸球体腎炎」です。
この病気は長期間にわたって持続する糸球体腎炎です。
日本で新たに透析を始める原因となる病気の中で2番目に多い病気で、原因はさまざまですが、中でも多いのがIgA腎症(アイ・ジー・エー腎症)と言われています。
日本では約33,000人の患者がいると推測されています。
初期は無症状で、進行すると腎機能が低下し、高血圧の合併や腎不全の症状が出ます。
一部の患者さんには扁桃腺炎という喉の腫れや、痛みや発熱の際にコーラの様な黒い尿が出ることがあります」
多田「腎臓は大事な臓器ですよね。IgA腎症(アイ・ジー・エー腎症)にはどんな治療がありますか?」
志水先生「治療は腎機能や蛋白尿の程度により異なりますが、腎臓の一部をとる腎生検により、状態を確認して副腎ステロイド、免疫抑制薬、扁桃腺を取る手術を行います。
高血圧がある場合には血圧を下げる降圧薬を使用します。
腎機能が低下してからでは回復が難しいため、早期診断、早期治療をお勧めします」
志水先生「そうです。糸球体の炎症なので糸球体腎炎とよびます。
糸球体腎炎にはいろんなタイプのものがありますが、一番多いのが「慢性糸球体腎炎」です。
この病気は長期間にわたって持続する糸球体腎炎です。
日本で新たに透析を始める原因となる病気の中で2番目に多い病気で、原因はさまざまですが、中でも多いのがIgA腎症(アイ・ジー・エー腎症)と言われています。
日本では約33,000人の患者がいると推測されています。
初期は無症状で、進行すると腎機能が低下し、高血圧の合併や腎不全の症状が出ます。
一部の患者さんには扁桃腺炎という喉の腫れや、痛みや発熱の際にコーラの様な黒い尿が出ることがあります」
多田「腎臓は大事な臓器ですよね。IgA腎症(アイ・ジー・エー腎症)にはどんな治療がありますか?」
志水先生「治療は腎機能や蛋白尿の程度により異なりますが、腎臓の一部をとる腎生検により、状態を確認して副腎ステロイド、免疫抑制薬、扁桃腺を取る手術を行います。
高血圧がある場合には血圧を下げる降圧薬を使用します。
腎機能が低下してからでは回復が難しいため、早期診断、早期治療をお勧めします」
初期症状は…
多田「慢性でないものもあるのですか?」
志水先生「それは『急速進行性糸球体腎炎』です。これも濾過装置である糸球体に炎症が起こるので、糸球体腎炎と名前が付いています。数週間から数ヶ月の短い期間で、急激に糸球体が破壊され腎機能が低下する病気です。
日本で新たに透析を始める原因となる病気の中で5番目に多い病気です。
中高年の方に多く、その平均年齢は64歳です。
日本では毎年2,400人から2,700人の患者さんが新たに発症していると推測されています。
腎臓の症状としては血尿や尿量が少なくなることがあります。
病気のなり始めには微熱、だるさ、食欲がないなどの全身の症状がみられます。病気が進行すると吐き気、息苦しさ、痰に血液が混じるなどの症状が出ます」
志水先生「それは『急速進行性糸球体腎炎』です。これも濾過装置である糸球体に炎症が起こるので、糸球体腎炎と名前が付いています。数週間から数ヶ月の短い期間で、急激に糸球体が破壊され腎機能が低下する病気です。
日本で新たに透析を始める原因となる病気の中で5番目に多い病気です。
中高年の方に多く、その平均年齢は64歳です。
日本では毎年2,400人から2,700人の患者さんが新たに発症していると推測されています。
腎臓の症状としては血尿や尿量が少なくなることがあります。
病気のなり始めには微熱、だるさ、食欲がないなどの全身の症状がみられます。病気が進行すると吐き気、息苦しさ、痰に血液が混じるなどの症状が出ます」
治療法は?
多田「かなり苦しい症状ですね。急速進行性糸球体腎炎の治療法は?」
志水先生「腎臓だけでなく全身の強い炎症を治療するために、免疫抑制剤、ステロイドなどを使います。
早期に診断し治療を開始すれば、病気の進行を止めることができます。
発見が遅れると透析治療が必要となり、場合によっては継続的な透析治療が必要となります。
腎不全となり透析になる患者さんは毎年約39,000人います」
多田「新たに人工透析を受ける方が39,000人。それまでの方全員を合わせると全部で何人ぐらいいらっしゃるのでしょうか?」
志水先生「全部で32万人ほどです」
志水先生「腎臓だけでなく全身の強い炎症を治療するために、免疫抑制剤、ステロイドなどを使います。
早期に診断し治療を開始すれば、病気の進行を止めることができます。
発見が遅れると透析治療が必要となり、場合によっては継続的な透析治療が必要となります。
腎不全となり透析になる患者さんは毎年約39,000人います」
多田「新たに人工透析を受ける方が39,000人。それまでの方全員を合わせると全部で何人ぐらいいらっしゃるのでしょうか?」
志水先生「全部で32万人ほどです」
腎臓の代わりに…
多田「透析治療はかなり身体に負担をかけるんですよね?」
志水先生「腎臓の機能は24時間365日働いています。人工透析は週に3回・4時間だけその機能を肩代わりし、2日に1回溜まった老廃物を1時間で処理するということになるので、疲れたりします。
ただ、最近の透析治療はかなり進歩してきているので、世界に比べて日本は透析治療患者さんの寿命は少し長いと言われています」
多田「どんな病気もそうですが、やはり腎臓も早期発見・早期治療が重要ですね」
志水先生「腎臓は肝腎かなめで沈黙の臓器でもあります。
早期発見・早期治療でご自分の腎臓をいたわり健康な腎臓で健康に長生きをして頂きたいと思います」
今回は大同病院の副院長で、 腎臓内科主任部長の志水先生に「糸球体腎炎」について伺いました。
(海野優)
志水先生「腎臓の機能は24時間365日働いています。人工透析は週に3回・4時間だけその機能を肩代わりし、2日に1回溜まった老廃物を1時間で処理するということになるので、疲れたりします。
ただ、最近の透析治療はかなり進歩してきているので、世界に比べて日本は透析治療患者さんの寿命は少し長いと言われています」
多田「どんな病気もそうですが、やはり腎臓も早期発見・早期治療が重要ですね」
志水先生「腎臓は肝腎かなめで沈黙の臓器でもあります。
早期発見・早期治療でご自分の腎臓をいたわり健康な腎臓で健康に長生きをして頂きたいと思います」
今回は大同病院の副院長で、 腎臓内科主任部長の志水先生に「糸球体腎炎」について伺いました。
(海野優)
関連記事