多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

土壌の標本や日本初のトラクターが見られる博物館「土の館」

2022年03月25日(金)

レジャー

まん延防止等重点措置が解除され、寒さもやわらいでくると、感染に十分に注意を払った上でさまざまなところへ行ってみたいものです。

『多田しげおの気分爽快!!~朝からP•O•N』の水曜日は全国の博物館や資料館を紹介していますが、3月23日の放送では北海道富良野市にある土をテーマにした博物館「土の館」を取りあげ、スタッフの渡辺さんに電話でお話を伺いました。

土壌の標本って何?

土の館では土壌の標本や国産第1号のトラクターなどが展示されているそうですが、「土壌の標本」って、どんなものなのでしょうか。

渡辺さん「ふだん足の下にある地面のイメージしかないので、なかなかわかりづらいと思うんですけど。

土壌の研究分野では土壌モノリスと呼ばれているもので、幅がだいたい30cmぐらいで高さが1mぐらい、厚みは2、3cmぐらいの額縁のようなものに、実際の土の断面の表面を剥ぐような形でそっくりそのまま保存したものです」

私たちは1番上の面しか目にすることがなく、横から見るということもないため、珍しいものです。

渡辺さん「ふだんなかなか土の中を見る機会というのはないと思うんですけど、土の中はいろんな断層ができあがっていて、それぞれに特徴があって、色もかなりカラフルなものもあったりして、非常に楽しめるものになっています」
 

1000年をかけた地層の厚さは?

ここで多田は崖で見ることのできる地層は結構分厚いイメージがあるといい、高さ1mの額縁でも地層の種類はいろいろと見えるのか、尋ねてみました。

渡辺さん「それがかなりあるんですね。だいたい1cmの土壌ができあがるには100~1,000年かかると言われているんですよ。
1mの深さの中には10万年の歴史が集約されていると。

その地域ですとか、どういう歴史を経てきたかというのが、断面を見ることで一目瞭然にわかるんです」

土の館では、田んぼや畑など作物を作っている土壌を主に採取していますが、一番上が作土、その下には数個から10数個ほどの土壌があるそうです。

かつて北海道では長い期間苦労をして田畑を開拓しましたが、その土壌をうかがい知ることもできます。
 

日本最初のトラクターはどんな形?

その苦労した開拓の立役者がトラクターで、日本で初めて使われたトラクターも展示されていますが、どんなものなのでしょうか。

渡辺さん「幅が1mに満たないくらいで、3輪のものになるんですよ。

後ろが2輪で前が1輪なんですけれども、長さも2m足らずで小型のトラクターよりもさらに小さい形ですね」

多田「国産第1号が北海道へ送られたというのは、やはり北海道でどんどん開拓しようということなんでしょうね」

渡辺さん「それ以前は人の力や馬で引いてたような所から、動力が付いたトラクターに変わったということで、画期的に作業の効率が上がったと。

それでみなさん欲しがったんですけど、当時は非常に高額だったんですね。
だいたい当時の中規模農家で1年間の販売高と等しいぐらい」

これだけ高価だと、みんなで共同購入したりしていたのでしょう。

渡辺さん「当時のトラクターには1人1人の強い気持ちが入っている。
単純に機械ということではなくて、家族の一員のような物ではなかったのかなと思います」

土の館にはかつて苦労して開拓した北海道の歴史が詰まっているといえそうです。
(岡本)
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
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2022年03月23日08時13分~抜粋
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