多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N

赤道はなぜ「赤い道」と名付けられた?

地理の授業で習った「赤道」。
地球の真ん中に設定されている線で、地球儀でも赤い線が引かれています。

しかし、あくまでも理論上に引かれた線であって、現地に行ってみても赤いペンキで線が引かれているわけではありません。

考えたことがなかったかもしれませんが、なぜ赤道は「赤い道」と名付けられたのでしょうか。

3月17日放送『多田しげおの気分爽快!!~朝からP•O•N』では、赤道が名付けられた根拠について、加藤愛アナウンサーが科学コミュニケーターの本田隆行さんに話を伺いました。

[この番組の画像一覧を見る]

赤道の定義は?

まずは赤道の定義について、具体的に説明していただきました。

本田さん「簡単には南極と北極を結ぶ線のちょうど真ん中、ズバリそのまんまなんですけど、それが定義なんです」

南極と北極を結ぶ線の真ん中に点を打って、その点が集まったものが線になると、それが赤道だというわけです。

また、地球上の南北を示す数値で緯度というものがあり、例えば札幌は緯度43度で実はフランスと同じなどといわれたりしますが、緯度0度の線が赤道となります。
 

赤道はなぜ「赤い線」という?

では、赤道はなぜ赤いと表現されているのでしょうか。

本田さん「大昔、中国の地図や中国の人たちが夜空を見た時にどんな星座があるかっていうものを記した天球儀に、ちょうど太陽が真上から指すような場所のことを赤い色で線を引いてたんですね。

その赤い色から、赤道の赤っていう字が来ています」

赤道という言葉は中国で2,000年以上前から使われている言葉で、それが日本に入ってきて赤道となったということです。

それなら、中国や日本以外では赤道のことをどう呼んでいるのでしょうか。

本田さん「英語では別に赤道のことをレッド・ラインとは言わないんですね。
英語だと『イコーター(Equator)』と呼んでいます。

元々の語源はイコールと同じですね。
ちょうど等分する点、英語の方が語源と意味が合っていると思います。

南極と北極のちょうど間、イコールする点ということでイコーター」

ちなみにスペインでは『Ecuador』といいますが、読み方は「エクアドル」、何か聞き覚えはないでしょうか。

南アメリカ大陸の北西部に位置する国の名前と同じですが、赤道直下の国ということで、そのままの名前となっています。
 

空には赤以外の色も

これまでは地上にある赤道の話をしてきましたが、実は天空にも赤道があるそうですが、どんな線なのでしょうか。

本田さん「地球の赤道って地球儀の上にずっと線を引くじゃないですか。

それをずっと空まで広げてあげると、赤道が空と交わっている場所のことを『天の赤道』っていいます」

夜空にどんな星があるのか調べる時に、星の場所が示された天球図や星図というものを作る場合がありますが、その時に目印になるのが、赤道を空に延長して天に線を引いたもので、これを『天の赤道』と呼びます。

そして天空には、天の赤道以外にも色で表現した道があります。

本田さん「夜空を指し示すものとして、天の赤道以外にあと2つ色を使って表している道があります。

1つが黄道っていうんですけど、これは夜空の中でちょうど太陽が通っていく場所のことを黄道っていいます。

もう1つが白道、これは太陽ではなくて月が動いていく場所をずっと1本の線でなぞっていくと、ぐるっと天を一周するんですけど、それを白道と呼びます」

空には赤だけはなく、白や黄色もあるということでした。
(岡本)
 
多田しげおの気分爽快!!~朝からP・O・N
この記事をで聴く

2022年03月17日07時39分~抜粋

関連記事

あなたにオススメ

番組最新情報

×